SixTONES、Little Glee Monster、BEYOOOOONDS、adieu、倖田來未……3月2日リリースの新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は3月2日リリースのSixTONES『共鳴』、Little Glee Monster『Your Name』、BEYOOOOONDS『英雄~笑って!ショパン先輩~/ハムカツ黙示録』、adieu『穴空きの空』、倖田來未『heart』の5作品をピックアップした。(編集部)

SixTONES『共鳴』

 「歌(主人公)の数だけ物語があり、それが交錯する場所を“街(CITY)”と呼ぶ」をコンセプトにした2ndアルバム『CITY』でさらなる進化を果たしたSixTONESから、ニューシングル『共鳴』が到着。TVアニメ『半妖の夜叉姫』弐の章(日本テレビ系)オープニングテーマに起用されたタイトル曲「共鳴」は、ロック、ジャズ、ヒップホップなどが混ざり合うハイブリッドなサウンドのなかで、切なさと憂い、圧倒的なパワーをたたえたメロディが鳴り響くアッパーチューン。危うい場所に立っていることを認識しながら、それでも〈夢と誇り〉を選び取る姿勢を描いたリリックは、6人のキャリアとも重なっている。リリックビデオの手法を取り入れ、メンバーの豊かな表現力を堪能できるMVも必見。これまで築き上げてきたSixTONESの個性と、果敢な音楽的トライがぶつかり合う刺激的な作品だ。(森)

SixTONES – 共鳴 [YouTube ver.]

Little Glee Monster『Your Name』

 ニューシングル『Your Name』の表題曲は、TVアニメ『ヴァニタスの手記』(TOKYO MXほか)第2クールのオープニングテーマ。美しさと憂いをたたえた旋律、儚さを感じさせるハーモニー、そして、“愛するとは、その人の名前を呼ぶこと”という思いを込めた文学的なリリックが一つになった大人のラブソングだ。エフェクトを施したボーカルのアレンジ、繊細に構築されたトラックなど、リトグリの新たな表情が実感できる楽曲に仕上がっている。カップリングにはレミオロメンの名曲「3月9日」のカバーを収録。言葉を丁寧に紡ぎ出す歌声、アコースティックな手触りのサウンドが原曲の新たな魅力を引き出している。さらに昨年行われたホールツアーの臨場感あふれるライブ音源も収められ、ボーカルグループとしての多面的な魅力を味わえる1枚だ。(森)

Little Glee Monster「Your Name」×TVアニメ「ヴァニタスの手記」Collaboration Movie

BEYOOOOONDS『英雄~笑って!ショパン先輩~/ハムカツ黙示録』

 BEYOOOOONDSの新曲「英雄~笑って!ショパン先輩~」は、異なる生地をつなぎ合わせて作る、まるでパッチワークのような1曲に。というのも、歌詞には岡本太郎の名言「芸術は爆発だ」、トラックにはタイトルにあるショパンの「英雄ポロネーズ」や「ノクターン」(夜想曲第2番)のメロディなど、とにかく様々な要素をサンプリングしているからである。楽曲前半は、ヒップホップやアイドルソングらしいエレクトロポップ調にしつつ、後半からは分厚いロックへとサウンドがスイッチするのも驚かされるが、こちらは荒波を乗り越え、栄光へと向かっていく人生の道程を描いているかのようだ。どれだけエキセントリックな楽曲でも、グループのキャラクターによって受け入れられてしまうBEYOOOOONDS。それでいて、歌詞には思わず襟を正されるようなメッセージが随所に散りばめられているというのも、またにくいところである。(一条)

BEYOOOOONDS『英雄~笑って!ショパン先輩~』Promotion Edit

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