Sexy Zoneメンバー分析 第2回:中島健人、自らを更新し続ける生粋のアイドル たゆまぬ努力でグループを牽引

 エンタメオタクと呼べるほど、映画や音楽、漫画やアニメを愛する中島。『遊戯王』のレアカードを集めたり、『幽☆遊☆白☆書』のキャラクターになりきったりする一面も、もっと世間に知られれば面白いだろうと思う。愛するものへの知識と熱量は並大抵のものではない。「本当に平成生まれなのだろうか?」と、ときに疑問を感じるほど興味の幅が広く、引き出しも多い。

 近年は、愛する映画関連の仕事も増えている。プロや愛好家と同じレベルで、共通言語で話せるほどの知識を持ちながら、一般視聴者に対しわかりやすい言葉で端的に伝えられるのが中島の強み。この気遣いや頭の良さも、彼がいま求められている理由だろう。

 新たな試みに前向きなアイデアマンでもある。Johnny’s webの細やかな活用を通してファンを盛り上げ、ジャニーズ所属タレントとして初めて「役として」Instagramを運用(『彼女はキレイだった』(フジテレビ系)、長谷部宗介役)したことでも話題に。「なりたい中島健人像」「届けたいグループ像」を常に想像し、叶えては更新し続けてきた10年間だったように思う。

 中島が“ケンティー”たる所以は、今でこそメディアや時代が求めたものであるが、もとを辿れば自身のセルフプロデュースによるもの。ファンを喜ばせる才能の正体は、求められるものを察知し体現する分析力と適応力はもちろん、何より「没入力」にあると見る。アイドルである自分に没入し、いかなるときも100%。誰よりも中島自身が「中島健人」を楽しんでいるのではないだろうか。

 よりかっこよく、よりファンのために。中島は、この先も素敵に変化し続けるだろう。Sexy Zoneの先頭を走り続けながら、気づけばジャニーズの先頭を走っているのではないかと、ふと思うことがある。

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