上白石萌音、深津絵里、川栄李奈『カムカムエヴリバディ』ヒロインが『紅白』で歌う可能性 “歌うま”で繋がる3人の共通点

ヒロインが歌う朝ドラで印象的な作品は?

 ヒロインが歌うNHK連続テレビ小説シリーズで印象的なのは、2008年の『だんだん』。主演の三倉茉奈と三倉佳奈が双子デュオ「Sweet Juno」としてデビューを果たすが、人気絶頂期に解散し、それぞれ成長していく物語が描かれた。劇中では歌唱シーンが何度も登場し、竹内まりやが作詞した劇中歌「いのちの歌」は後にシングルリリース。同曲は『NHK歌謡コンサート』などでも披露された。2020年にオンエアされた作曲家・古関裕而をモデルに戦前戦後の音楽史を描いた『エール』で、主人公の妻であり、プロの歌手を目指すヒロイン・音を演じた二階堂ふみは、清く素晴らしい歌声を聴かせた。最終回では異例の特別編『エールコンサート』が放送され、主演の窪田正孝指揮で「長崎の鐘」を歌い、また同年の『NHK紅白歌合戦』の紅組司会を務めるだけなく歌声も披露し大きな反響を呼んだ。

 ただ、やはり一番印象深いのは、2013年の『あまちゃん』だろう。アイドルと親子三代の物語が描かれる同ドラマにて、能年玲奈(現在はのん)演じるアキと橋本愛が演じるユイがご当地アイドルとして歌う「潮騒のメモリー」が話題に。また、薬師丸ひろ子や小泉今日子といった往年のアイドルたちが歌うシーンも忘れられない。また、ドラマではユイが最後まで憧れの東京には行けないのだが、『NHK紅白歌合戦』の「あまちゃん」企画で遂にユイが東京に出てきて歌う姿がオンエア。本当の意味でドラマが完結し、見続けてきた視聴者には号泣ものの企画となった。これ以降、『NHK紅白歌合戦』で朝ドラ企画が定番化するきっかけにもなった。

 『カムカムエヴリバディ』は親子三代を紡ぐ物語だが、歌をテーマにした作品ではないのでドラマ内で一緒に歌うことはおそらくないだろう。しかし、今年の『NHK紅白歌合戦』をはじめ、NHKの歌番組の企画にて3人の歌が聴けることに期待したい。

※1 https://www.nodamap.com/egg/intro/

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