上白石萌音、深津絵里、川栄李奈『カムカムエヴリバディ』ヒロインが『紅白』で歌う可能性 “歌うま”で繋がる3人の共通点
現在放送中の『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)で、朝ドラ史上初となる3人のヒロインを務める上白石萌音・深津絵里・川栄李奈。3人の共通点といえば"歌"。11月22日の放送では上白石演じる安子が英語の子守唄を歌うシーンが話題になり、SNSでは3人の歌を聴きたいという期待の声も多く上がっている。
上白石萌音・深津絵里・川栄李奈の“歌”での活躍
上白石萌音は、今年『第72回NHK紅白歌合戦』出演が決定するなど女優と歌手の両輪で活躍。中学校の元音楽教師でピアノの先生である母親の勧めで、小学校1年生からミュージカルスクールに通う。2011年、12歳で『第7回東宝シンデレラオーディション』にて審査員特別賞を受賞し、妹・上白石萌歌と共に芸能界入り。翌年にはミュージカル『王様と私』で初舞台。2014年の映画『舞妓はレディ』で、8000人のオーディションの中から、圧倒的な歌唱力が周防正行監督に絶賛され、映画初主演に抜擢。役名の“小春”名義で主題歌「舞妓はレディ」をシングルリリースした。2015年に自身の公式YouTubeで「The Favorite Songs」と題したアカペラの映像が注目を集める。2016年には、ヒロイン役を務めた映画『君の名は。』の主題歌「なんでもないや(movie ver.)」など、名作映画の主題歌・挿入歌を収録したカバーミニアルバム『chouchou』で歌手デビュー。音楽番組や『COUNTDOWN JAPAN 16/17』などの音楽フェス、そしてワンマンライブと歌手活動も増え、コンスタントにアルバムをリリースしている。今年は全国ツアー開催や、2枚のカバーアルバム、初のシングルCD『I’ll be there / スピン』をリリース。小さい頃からミュージカルで鍛えた歌唱力と度胸で、ライブでも堂々としたパフォーマンスができるのが上白石の強さ。歌番組やミュージカルで聴くものを浄化させるような歌声を日々届けている。
深津絵里は、1988年の映画『1999年の夏休み』にて水原里絵名義で俳優デビュー。同年に深津絵里名義と、映画『満月の口づけ』の役名で挿入歌も務める高原里絵名義でシングル作品を2枚発売し歌手としてもデビューした。1989年には『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にも2度出演するなど、元々アイドル歌手として活動していた時期があり、1992年までにシングル7枚、アルバム2枚をリリース。以降の歌手としてのリリース作品は、2012年のNODA・MAP第17回公演『エッグ』で演じたシンガーソングライター・苺イチエ名義のアルバム『毒苺』のみ。ただ、2009年に三谷幸喜監督作『ザ・マジックアワー』にて高千穂マリ役としてナイトクラブで歌った「I’m Forever Blowing Bubbles」で美声を聴かせる。2011年の三谷監督作『ステキな金縛り』では西田敏行と主題歌をデュエットし、アンニュイな出だしから、壮大な歌声を聴かせた(両曲ともサウンドトラックに収録)。舞台『エッグ』で楽曲を提供した椎名林檎はその歌声を「意味深な質感に、断定的な量感、そして婀娜あだっぽくうつろう色合い。唯一無二と書いてトクベツと読むこの声に、似合わない調べはありません。すてきな機会に感謝!」(※1)と評している。今回の役ではジャズソングによって道を切り開く設定だけに、しっとりジャズを歌うシーンがあってもおかしくない。
川栄李奈は、元AKB48の中でも女優として成功している1人。2010年、15歳でAKB48に第11期生として合格し、2015年に卒業するまで第一線で活躍。卒業後はアイドル時代の面影を感じさせない体当たりの演技で女優業に励んできた印象だが、2017年のドラマ『感情8号線』(フジテレビTWO)の第1話で、好きな人に思いを伝えられない劇団員役で主演し、DREAMS COME TRUE「何度でも」を歌唱。自転車を漕ぎながら思いをぶつけるような歌声が、可愛らしく健気で、何より久しぶりの歌声が話題になった。2019年の劇場アニメ『きみと、波にのれたら』では片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)とW主演を務め、劇中で2人の楽しい思い出をバックに、幸せな恋人同士が本当に楽しそうにデュエットを聴かせている。女優として登場人物になりきった歌声を響かせる川栄。改めて魅力的な声と気付かされた人も多いだろう。