INI、デビュー目前にバイラルチャートトップ独占 「静」と「動」の二面性で印象づける表現力の幅広さ
参照:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest
Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(10月21日公開:10月14日~10月20日集計分)のTOP10は以下の通り。
1位:INI「Rocketeer」
2位:INI「Brighter」
3位:meiyo「なにやってもうまくいかない」
4位:Justus Bennetts「Bad Day」
5位:Coldplay, BTS「My Universe」
6位:EVADE FROM 宇宙「フライト 日 '89 (FRIDAY) 」
7位:BoyWithUke「Toxic」
8位:案山子「真生活」
9位:ケプラ「これからのこと」
10位:CKay「love nwantiti (ah ah ah) 」
しばらくSpotifyバイラルチャート上位に居座り続けてきたCKay「love nwantiti (ah ah ah) 」とオリバー・ツリー「Life Goes On」がとうとう順位を落とすなど、トップ10のラインナップもガラッと様変わり。秋の深まりにSpotifyバイラルチャートも衣替えを始めたようだ。そんななか、初登場にして1位2位を独占したのが、INIの「Rocketeer」と「Brighter」。同一アーティストが1位2位を独占するのは今年4月のレジェンドラッパー、DMX以来である。DMXの逝去というビッグニュースに伴い、チャートを急上昇した特殊な背景を考えると、純粋な新曲のリリースで1位2位を独占することは非常に珍しい。デビュー前から、すでに頭角を現しているINIとは、どのようなアーティストなのだろうか。
INIは、オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』から誕生したグローバルボーイズグループ。グループ名「INI」には、『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』で出会った11人の僕たち(I)があなた(I)と、繋がり合う(Network)という意味が込められている。そんな、グループ名にも滲み出るファンとの繋がりを重視する姿勢は、視聴者投票によって選ばれたオーディション発のグループならではだろう。木村柾哉をリーダーに据えた総勢11名によるボーイズグループなわけだが、厳しいオーディションをかいくぐっただけあり、皆それぞれの魅力をまとっている。ダンスはもちろん、歌唱力、ラップスキルといったパフォーマンス力からオーディションの過程で垣間見える人間性やスター性、存在感まで総合的に群を抜いているメンバーが揃っているだけあって、INIとして集結したときのインパクトは計り知れない。
今週Spotifyバイラルチャート1位2位を独占した「Rocketeer」と「Brighter」は、いわば「動」と「静」。この2曲は、INIの魅力をさまざまな角度から感じることのできる対のような組み合わせだ。まさにデビューシングルとしてふさわしい名刺代わりの2曲である。「動」と表現した「Rocketeer」は、EDMを彷彿とさせるイントロから幕を開け、アグレッシブなラップで扇動していく、躍動感のあるダンサブルな楽曲。〈もっと速く/突き抜け There’s no gravity /越えKarman line/俺がRocketeer Rocketeer〉に代表される勢いのある歌詞は、今まさにスタートを切ったグループとしての勢いにもリンクする。そしてMVでは、ダンスシーンがふんだんに盛り込まれており、INIの持ち味でもあるキレキレなダンスを見せてくれる。