小松菜奈、奈緒、岸井ゆきの……ブレイクの登竜門? バンドMVでも輝く人気女優の演技力

 音楽は“動画で聴く”という人が増えている昨今、ミュージックビデオの重要性がより高まっている。想像力をかき立ててくれる全編アニメーションのMVもいいが、俳優やモデルが出演する実写MVはその演技力と美しさにハッとさせられるものがある。特に演奏シーンが中心になることが多いバンド楽曲のMVは、楽曲の世界観が何倍にも広がり、演奏シーンが入らないショートムービー調の作品は時を忘れて引き込まれる。今回は、小松菜奈、浜辺美波、奈緖、上白石萌音といった今をときめく女優が出演したMVから、バンドによる楽曲に焦点を当てて振り返る。

15歳の小松菜奈と浜辺美波が躍動、奈緒は号泣の演技も

 映画『糸』や『さよならくちびる』に出演するなど、女優/モデルとして多くの映画やCMに出演する小松菜奈は、椎名林檎、清水翔太、星野源など数多くのアーティストのMVに出演していることで知られる。彼女が出演したバンドもののMVとして特に注目したいのは、RADWIMPS「君と羊と青」(2011年)と「そっけない」(2018年)だ。「君と羊と青」はストップモーション撮影を中心にアニメーションも取り入れたMVで、黒髪・前髪パッツンでセーラー服姿の小松が初々しく、大きな口を開けてその中にカメラが突っ込んでいくという特殊なシーンにも挑戦した。軽快なサウンドに乗せたユーモアとシニカルさに溢れた楽曲の中で、キラリと光る存在感を発揮している。それから7年後の「そっけない」では、ほぼ寝転がった状態での撮影で濃厚なキスシーンも披露した。すでに女優として人気を集めるようになった彼女の、7年前から輝きを増した美しく儚げな存在感によって、バンドの求める切なくもどかしい世界観を見事に体現。思わず見ているこちら側がドキドキしてしまう、7分を超える大作だ。

RADWIMPS – 君と羊と青 [Official Music Video]
RADWIMPS – そっけない [Official Music Video]

 確かな演技力と凜とした存在感で、映画『君の膵臓をたべたい』や『約束のネバーランド』、ドラマ『私たちはどうかしている』などで主演を務める浜辺美波は、「花の唄」(2017年)などAimerの一連の楽曲MVに主演したことで知られている。無垢な透明感が、美しくも悲しい楽曲の世界観とマッチした。そんな浜辺は15歳の時、GLAY「空が青空であるために」MVに出演している。同曲はTERU(Vo)の作詞作曲による楽曲で、TVアニメ『ダイヤのA -SECOND SEASON-』(テレビ東京系)オープニングテーマ。何かを思い立ったように走り出す姿が、まさしく青春を体現したようなMVになっている。先頭に立って廊下を疾走する浜辺の、真っ直ぐ前を見据えた熱いまなざしの先に、きっと誰もが青い空と白い雲を想像したことだろう。TERUの歌唱シーンは、そんな若者を自分の青春時代と重ねながら温かく見守るような雰囲気だ。

「空が青空であるために」ミュージックビデオ

 放送中のドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ系)に出演中の奈緖は、昨年、同局のドラマ『あなたの番です』で名前を知られるようになる以前、OKAMOTO’S「Beautiful Days」(2015年)や福耳「八月の夢」(2018年)のMVに出演している。「Beautiful Days」は、逆再生の手法で撮られたMVで、バンドマンのライブ後の飲み会に参加した女性の1人を演じた。福耳「八月の夢」は、様々な悲しみを描いたMVで、告白してフラれてしまう女子高生を熱演している。

福耳 / 八月の夢(Short ver.)



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