インナージャーニーの音楽世界は今まさに広がり続けているーー結成2周年記念ワンマンを観て

インナージャーニー結成2周年記念ワンマンレポ

 早くもインナージャーニーのクラシック、とでもいうような安定感と安心感を醸し出す「グッバイ来世でまた会おう」でまたしてもフロアをゆったり盛り上げると、「予感がしている」を経て、カモシタが相手を理解することの大事さを語って始まった新曲「わかりあえたなら」。力強いコード感と、ヘッドを突き破るんじゃないかという勢いでスティックを叩きつけるKaitoのドラムがひときわテンション高く会場を揺らす。さらに、お客さんが増えてきた状況に対して「私たちは変わらないで歌い続けられたら」(カモシタ)という願いを込めて披露された「旅の途中」では、カモシタと本多、2本のギターが美しいハーモニーを描き出す。いずれもバンドだからこそ描ける風景を、音の重なりによって体現していくようなスケールの大きなパフォーマンスだった。

 ライブは早くも本編ラスト。Kaitoの4カウントに合わせて始まったのは『風の匂い』の最後に収録された「ペトリコール」だ。分厚いギター、鋭いスネア、どっしりとしたベースライン。この日さまざまな楽曲で見せてきたバンドアンサンブルのすごみが凝縮されたようなサウンドに乗って、カモシタの歌が高く高く飛翔する。〈もうすぐ僕ら大人になるけれど/さよなら/また明日会えるさ〉という歌詞が、この日集まったファンとバンドの約束のように鳴り響いた。

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 拍手に応えて始まったアンコール、グッズを紹介しつつ、作ったものの納品が間に合わなかったものもあるのでオンラインストアで買ってね、という話を経て、Kaitoが「みんなで同じ動きをできたら気持ちいい」という提案をする。その言葉にすぐさま「え、気持ち悪い」と返すのがカモシタらしいが、結局アンコール2曲目の頭でバスドラに合わせてみんなで手拍子することに。これから1曲目をやろうというのになぜか2曲目の頭をお客さんと練習するという不思議な展開になるも、メンバーも観客も楽しそうだ。そんなこんなで最初に鳴らされた「手の鳴る方へ」から、いよいよその2曲目へ。練習どおり一面の手拍子とともにスタートしたのは「会いにいけ!」だった。この日いちばんの一体感を生み出し、最後まで盛り上げきってライブは終了。メンバー4人とも、満足げな表情を浮かべて挨拶をすると、爽やかにステージを去っていった。

OFFICIAL YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCvv-8goA4BjhumkRlM4JLqw
Twitter:https://twitter.com/innerjourney_
Instagram:https://www.instagram.com/innerjourney.band/

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