EXILE History 第2回
EXILEの20周年を振り返る 第2回:EXPG STUDIO誕生&初の武道館公演まで、夢を繋いだ道のり
AKIRAとEXILEが出会ったのは、2002年。21歳で上京してきたAKIRAが渋谷のクラブで踊っていたところに、当時EXILEとして活動していたMAKIDAI、ÜSAが居合わせ、声をかけたことがきっかけだという(※10)。数年後には、AKIRAの紹介でLDHと交流を持つようになったケンチ、TETSUYA、啓司もインストラクターを務めるようになり、EXPG STUDIOは子供たちを育てる場であると共に、アーティスト志望の夢追い人の生活を支える受け皿にもなっていった。
その一方で、EXILEもさらなるブレイクに向かう。2003年の夏、EXILEは大型野外ライブイベント『a-nation』でZOOのカバー曲「Choo Choo TRAIN」を披露。そのCD化を熱望する声が殺到したことから、11月6日に10thシングル『Choo Choo TRAIN』をリリースした。キャッチーなロールダンスもあえて原曲のままに。そこには、永遠に受け継がれていくダンスという文化の素晴らしさ、ダンサーをメジャーな存在に変えたZOOへのリスペクトや感謝が込められているようだ(※11)。この月は他にも、『Eternal...』(11月12日)、『ki・zu・na』(11月19日)、『O'ver』(11月27日)というシングルを立て続けにリリース。12月3日、連続リリースを締め括るように発表した3rdアルバム『EXILE ENTERTAINMENT』もオリコンアルバムチャートの1位を獲得した(後にミリオンセラーを達成)。さらに2003年末には、『第45回輝く!日本レコード大賞』(TBS系)に出演し、その足で『第54回NHK紅白歌合戦』に初出演。「Choo Choo TRAIN」をパフォーマンスし、EXILEは国民的アーティストの仲間入りを果たした。
2004年に開催された初のアリーナ規模の全国ツアー『EXILE LIVE TOUR 2004 "EXILE ENTERTAINMENT"』も、EXILEにとって大きな節目となった。ツアー自体は2003年にも『EXILE LIVE TOUR 2003 Styles Of Beyond』を行っているが、2004年6月16日・17日の2日間、『EXILE LIVE TOUR 2004 "EXILE ENTERTAINMENT"』でEXILEは“リベンジの根源”とも言える念願の日本武道館に立ったのだ。ちなみにツアー直前の5月12日には、EXILE第二章以降のファンにも馴染み深い14thシングル『Carry On/運命のヒト』がリリースされている。“もう一度、自分の力で武道館に立ちたい”というHIROの想いを自分のことのように共有し、共に戦ってきたオリジナルメンバー達。その勇姿はまさに、SHUNが夢を追う人の等身大の言葉を綴った「Carry On」の歌詞のようで、サプライズを仕掛けた側でありながら、HIROに負けないくらい大粒の涙を流すメンバーとの関係性は、ATSUSHIが綴った「運命のヒト」に他ならない。
たとえ別々の道を歩むことになっても、それを受け入れ、お互いの夢を応援し合う。家族と同じくらい深い絆で結ばれた運命共同体であることを再確認し、メンバー達はここからますます個性を輝かせていくのだった。
※1:https://goetheweb.jp/person/article/20160204-exile
※2:https://realsound.jp/2017/05/post-12334.html
※3:著書『Bボーイサラリーマン』
※4:https://www.premiumcyzo.com/modules/member/2017/11/post_8019/
※5:https://mdpr.jp/interview/detail/1764138
※6:https://www.dowellmag.com/50244/
※7:https://voguegirl.jp/boys/boyfriend/boy-friend-starring-aranshirahama/#!/p/2/
※8:https://dancedanceasia.com/interview/usa/
※9:https://expg.jp/about/
※10:https://www.zakzak.co.jp/people/news/20160713/peo1607131140001-n2.htm
※11:http://web.archive.org/web/20040417184816/http://www.sanspo.com/geino/top/gt200310/gt2003101508.html