Rain Drops、1年半の活動が築いた切磋琢磨できる関係性 音楽とストイックに向き合うグループの現在地

Rain Dropsの現在地

お互いにちゃんと本音で喋れるようになってきた(える)

ーー本格的な音楽活動が始まって1年半ほど経ちましたが、徐々にRain Dropsのグループ像みたいなものは見えてきましたか?

3人:……(黙ってしまう)。

童田:うーん。

力一:そこが見えないよね。

える:でもやっと最近お互いにちゃんと本音で喋れるようになってきたかなって思いますね。ライブの準備で会う機会が増えてからよく話すようになって。

童田:たしかに。もともと関わりのある6人じゃなかったし、6人全員で何かする機会が今まではそんなになかったからね。でも最近は割とみんな同じ方向を向くようになった気がする。

ジョー:別にお為ごかしや気遣いでやっていたっていう気持ちはないんだけど、単純にスクラムの組み方を覚えたから、そろそろしっかりお互いに檄を飛ばし合おうぜ、みたいな。

ーーなるほど。でも仲は良さそうですよね。

える:仲は良いよね。

童田:みんなでよくあれするよね、昼ごはんじゃんけん。

ーー昼ごはんじゃんけん?

童田:マネージャーさんが種類の違うお弁当を買ってきてくれて、どれにするかじゃんけんで決めるんです。大体いつも緑ちゃんが負けるっていう。

ジョー:そうそう。でも、それこそ「じゃあRain Dropsの今後どうします?」みたいな突っ込んだ話は最近になってようやくするようになったね。前はなかった、みんなで額を寄せ合って話し合うなんて。でもこれがなかなか結論が出ない。

ーー6人で活動するようになって、たとえば他のメンバーのファンが自分の配信に来てくれるようになったりとかはありますか?

える:「ソワレ」(『オントロジー』収録)を歌ったあたりから、私のところにジョーさんのファンが見にきてくれるようになったかも。私がRain Dropsの面白トークを話すときの主軸って大抵ジョーさんなんです。

力一:(笑)

える:いつもダンスの練習の立ち位置が隣だから、ジョーさんの変な動きにばかり目が行っちゃって。

童田:でもめっちゃ分かる。横の人の動きは見ちゃうよね。私も明那ちゃん見ちゃうもん。私は明那ちゃんと絡みがよくあるんですけど、明那ちゃんのファンの方が「(童田と三枝の)2人の組み合わせが好き」って言ってくれるようになったのが嬉しいですね。今まであまり女の子のファンっていなかったので。

力一:僕はデビューしてからずっとスタンドアロンで、良くも悪くも一人でやってきたタイプなんです。ただ、それ一辺倒じゃなくていろいろやってみようかと思ってRain Dropsに入ったのが、結果的に良い方向に転がったと思っていて。シンプルにファンの方が喜んでくれるんですよね、僕の交流が増えて。

える:「交流増えて良かったね」みたいな?

力一:言われるでしょ?

童田:言われる。「みんなと仲良くできて良かったね」って。

力一:誰にだって“保護者”が付いてるからね。

える&童田:いるいる(笑)。

力一:そういう意味では、保護者たちのほっこりに応えつつも、どこかで良い意味で裏切っていかなければいけない。その壁をもう一段階超えていかないとっていうモチベーションはもしかしたら今あるかもしれないですね。

みんなの歌い方をみんなが理解し始めてる(童田)

ーーえるさんはグループ活動をはじめたことで何か変化はありましたか?

える:Rain Dropsに入る前はあまり「前に前に」っていうタイプではなかったんですけど、グループで活動するようになってからは、もちろんみんな仲間ではあるんですけど……。

力一:ライバル的な?

える:そうそう。自分も上手くならなきゃとか、この人には負けたくないとか、そういうことを考えるようになりましたね。たとえば「こういうパートを歌う子って歌が上手い子なのかな」って考えたりして、「じゃあもっと歌上手くなって良いパートを貰えるようにしよう」とか。そういう歌における向上心とか、気持ち的な部分での変化はありました。切磋琢磨っていうのかな。

ーーグループで活動するようになって向上心が芽生えたと。

える:私だけかな。みんなもそうだよね?

童田:もちろん。こういうパートを任せられるのはこういう子が多いなって感じることはよくあるよ。

力一:それこそ童田がすごい褒めてくれた「ブギーマン」なんかは現地に3人揃って録ったんだよね。お互いのレコーディングの様子をじろじろ眺めたりしながら出ていたそのガツガツ感が、良い意味で作品に働いたのかもしれない。

える:そうなんだ。たしかに「俺が前に」感あったね。ラップバトルみたいな。

力一:明那も緑仙もラップが上手くて、実は俺のラップのパートちょっと少ないのよ。だからその分サビでオクターブ上のボーイソプラノ頑張ったんだよね。

える:ジョーさんは高音を任せられることが多いよね。

力一:そうなんですよ。

童田:みんな音域がばらばらだから、全員曲は普段歌わない音域があって難しいよね。

える:でも「この子はこの音出せないから任せないようにしよう」的な配慮は感じないよね。むしろ挑戦してごらん、みたいな。

童田:うんうん。「ほれ、がんばってみな」みたいなのは感じるかも(笑)。そういうのを歌えるようになると自信にもなるよね。

える:明治ちゃんは伸びしろがあるんですよ、可愛い曲を歌ってきたから。

童田:たしかに、「エンターテイナー」とかは声のテイストを変えずに歌えたから良かったけど、かっこいい系の曲は普段歌ってこなかった分、心配になるんですよね。でもディレクターの方から褒めてもらうと自信に繋がったりして。

える:そういうのもグループで活動してるからこその気持ちの高まりなのかもしれないね。

力一:視野が広がったのはあるよね。1stミニアルバム『シナスタジア』を録ったときは目の前のマイクしか見えてなかった。とりあえずこの100メートル走り切ろう、みたいな。最近は「空が青いじゃないか」とか「隣でコイツも走ってるじゃないか」とか考えられるようになってきて。

える&童田:分かる(笑)。

童田:(最初は)頑張って歌い切ろうってことしか考えられなかった。でも今は周りが見えるよね。あと最近思うのは、みんなの歌い方をみんなが理解し始めてるってことかな。この人の後ならこう歌った方が映えるっていうのを、それぞれが考えられるようになったと思う。みんなの歌声が入ってなくても存在を意識して、みんながいるって想像しながら……。なんか「みんながいる」って言ったらちょっと恥ずかしいけど。

える:イマジナリーRain Drops(笑)?

ーーところで、今年8月に開催したファーストワンマンライブ『雨天決行』はいかがでしたか?

える:ダンスは頑張って良かったよね。それまではまったくの初心者だったので、人に見せられるものになるのか心配だったんですけど、最終的に完成したものを見てみると、やっぱりダンスは挑戦してよかったなって思えました。でもその反面、歌の課題は多かったかもしれないです。終わったときにみんなから出てきたのは「次はこうしたいね」っていう次に向けた言葉でした。そもそもの歌唱力がまだまだで。

童田:あれくらい大きな会場だと、私の歌い方では映えないんですよね。響かない。なのですごい考えさせられました。ネット配信で自分の歌を聴いて、すごく課題は多かったです。

ーーその課題を来年2月の豊洲PITの2daysで晴らすと。

える:そうですね、ひとまず2月までは歌唱力を鍛えたいです。

童田:訓練だね。

力一:ここからは沼だよね。ゴールはないよ。でも8月の『雨天決行』のアンコールで歌った「VOLTAGE」あたりのトランス感は、「自分たち今良いライブやってる!」っていう確信があったよね。

える&童田:そうだね。

力一:あの瞬間は6人全員がゾーンに入っていたと思う。あのときの良い感触を今後ももっと出していきたいですね。

ーーでは最後に、アルバムを手に取って下さる方へ向けてひと言お願いします。

童田:もちろん『シナスタジア』も『オントロジー』も名刺代わりみたいな作品ではあったんですけど、今回の『バイオグラフィ』も、誰に渡しても恥ずかしくない一種の集大成的なアルバムになってて。まだまだこれからではあるんですけど「今の自分たちはこれです」っていうものを出せたと思うので、何回でも聴いてくれたら嬉しいです。

力一:童田が今言ってくれたようにこれまで出してきたミニアルバムが名刺なら、今回のフルアルバムは挑戦状なんじゃないかな。Rain Dropsからの挑戦状。表には招待状って書いてあって、でも裏返したら挑戦状って書いてある。

一同:(笑)。

力一:その二面性はありますね。招待状であり挑戦状。「改めまして、はじめまして。さあはじめようぜ!」っていうね。なので、和むところもあればスリリングなところもあるアルバムだと思いますので、我々からの真剣勝負をぜひ受け取ってもらえればと思います。

■リリース情報
1st FULL ALBUM『バイオグラフィ』
2021年9月22日(水)発売 

初回限定盤A (CD+Blu-ray)
品番:TYCT-69199 価格:¥3,960(税込)

<CD>
01. エンターテイナー
02. formula
03. ブギーマン
04. 蜜ノ味(Re:ver)
05. 魅惑の華
06. Butterflies
07. 明日は日曜日 ※ドラマ『初情事まであと1時間』ED主題歌
08. きこえ
09. ジュブナイルダイバー(Re:ver)
10. リフレインズ
11. オントロジー
12. シャロウ
13. TAKE OFF
14. 僕らの月は多角形

<Blu-ray>
・「明日は日曜日」 Music Video
・「エンターテイナー」 踊ってみた
・ライブリハーサル映像『決行前夜』
・バラエティ企画『第一回イケてるポーズ王決定戦』
・おまけ特典「セルフィーDimension」Music Video

<特典>
・Rain Drops『バイオグラフィ』2Days公演先行申込券封入

初回限定盤B(2CD)
品番:TYCT-69200/1 価格:¥3,960(税込)

<CD>
Disc1
01. エンターテイナー
02. formula
03. ブギーマン
04. 蜜ノ味(Re:ver)
05. 魅惑の華
06. Butterflies
07. 明日は日曜日 ※ドラマ『初情事まであと1時間』ED主題歌
08. きこえ
09. ジュブナイルダイバー(Re:ver)
10. リフレインズ
11. オントロジー
12. シャロウ
13. TAKE OFF
14. 僕らの月は多角形

<Disc2>
01.ミリオン/ワンズ
02.しんでしまうとはなさけない!
03.異邦人
04.接吻
05.君の知らない物語
06.音声企画「圧倒的 サイコロゲーム」
07.おまけ特典「エンターテイナー」デモ音源でキーチェックをしてみた

<特典>
・Rain Drops『バイオグラフィ』2Days公演先行申込券封入

通常盤(CDのみ)
品番:TYCT-60174 価格:¥2,970(税込)

<CD>
01. エンターテイナー
02. formula
03. ブギーマン
04. 蜜ノ味(Re:ver)
05. 魅惑の華
06. Butterflies
07. 明日は日曜日 ※ドラマ『初情事まであと1時間』ED主題歌
08. きこえ
09. ジュブナイルダイバー(Re:ver)
10. リフレインズ
11. オントロジー
12. シャロウ
13. TAKE OFF
14. 僕らの月は多角形

<特典>
・Rain Drops『バイオグラフィ』“オンライン個別トークイベント”応募抽選券封入
・Rain Drops『バイオグラフィ』2Days公演先行申込券封入

■ライブ情報
2022年2月17日・18日 東京・豊洲PIT2daysLIVE 
※タイトル未定
チケット情報は後日発表

■にじさんじ 関連リンク
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https://twitter.com/nijisanji_app
にじさんじ公式YouTube
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にじさんじ公式サイト
https://nijisanji.ichikara.co.jp/
ユニバーサルミュージック『Rain Drops』アーティストページ
https://www.universal-music.co.jp/raindrops/
Rain Drops公式Twitter
https://twitter.com/raindrops200123
Rain Drops公式Instagram
https://www.instagram.com/rain_drops_0123/

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