mihoro*、日々を明るく照らす希望のメッセージ ステージからたくさんの愛を届けた『LIVE TOUR “love is alive”』
バンドのメンバー紹介を挟み、この日は9月15日に配信リリースされる「愛して欲しいの」も披露された。ワイルドにループするギターリフと、サビの解放感溢れるメロディラインが心地良いこの曲を聴きながら、彼女がメジャーデビュー時のインタビューでこんなことを言っていたのを思い出した(※2)。
「私、お客さんに『愛してねー!』って、よく言うんですよ。『好きだよ』よりも、ちょっと重い感じじゃないですか」
「自分でも変だなと思うんですけど『聴いてねー!』って言う方が恥ずかしいんです(笑)。普通は『愛してねー!』の方が恥ずかしいですよね」
だからこそ、この「愛して欲しいの」には、人として、またアーティストとしてのmihoro*の本質的な願いが強く歌われているように感じる。「(いち早くYouTubeで公開された)ティザー映像も可愛い作品です」と紹介していたが、カラフルでキュートな世界観が楽曲の魅力をより広げている。
終盤、ピンヒールで都会を駆け抜けるMVも話題になったばかりの「いやいや」と、「会いたいなんて言わせないで」では、この瞬間を目に焼き付けたいとばかりに会場を見据えながら熱唱するmihoro*を中心に、バンドの熱気が上昇し続ける。21歳の今しか鳴らせない想いが、確かに鳴っていた。「今日は無事にこうしてみんなの顔が見れて、『私の好きなライブだ!』と思いました。来てくれてありがとう」と、冒頭に書いたMCへと続く感謝の言葉を口にした。「もっともっと先の未来にみんなを連れて行けたら、みんなとずっと一緒にいられたら。そして同じ音楽を共有できたらいいなと思ってます。これからもmihoro*を宜しくお願いします!」と最後に宣誓をしてから、ラストの「いつか、」へ。こうしてライブができたこと、みんなと会えたことにホッとしたような笑顔で歌うと、会場はこの日一番のハッピーなムードに。いつだってmihoro*は日常にある小さな絶望も希望も掬い上げるようにして歌ってくれるが、この日の「いつか、」は本当に大きな希望となって、私たちの心を照らしているようだった。今日こうして会えたみたいに、またいつか。そんな優しくて心強いメッセージを受け取ったライブだった。そう、いつもmihoro*は「愛してね!」と私たちに言うけれど、それ以上に音楽を通じて、たくさんの愛をステージから届けてくれるのだ。
※1、2:https://realsound.jp/2021/06/post-797960_2.html