SHINee、セールス好調のミニアルバム『SUPERSTAR』で伝えるファンへのメッセージ グループの存在がメンバーの“HOME”に

 日本デビュー10周年を迎えたSHINeeが、7月28日、日本オリジナルミニアルバム『SUPERSTAR』をリリース。8月9日付オリコン週間アルバムランキング、Billboard JAPAN週間アルバム・セールス・チャート“Top Albums Sales”でそれぞれ初登場1位を獲得した。

『SUPERSTAR』
SHINee『SUPERSTAR』

 表題曲「SUPERSTAR」は、スーパースターである彼ら自身のことを歌っているのかと思いきや、軽やかなダンスビートにのって「主役は君。自分を信じて生きていこう」とリスナーに向けて歌うポジティブな応援歌だ。

 MVには、オンとオフのSHINeeが登場。記者会見で華やかなフラッシュを浴びている彼らも、家に帰れば普通の青年に戻る。ミンホ(MINHO)がサッカーをしたり、キー(KEY)がクローゼットで衣装を選んでいたり、彼ら自身がプライベートで得意とし仕事にも活かしていることが取り入れられているが、SHINeeのようなスーパースターも自分を信じて自己実現してきたと取れる、歌詞と通じる部分も。

SHINee シャイニー 'SUPERSTAR' MV

 オフのシーンでは、部屋で並んでソファに座っていたり、クッションを投げ合って遊ぶ無邪気な姿を見せているが、かつて彼らが共同生活をしていた宿舎を彷彿させる演出にファンも口元が緩んだのではないだろうか。このシーンさながら、SHINeeは仲がいい。共同生活を始めたデビュー当時は、まだ中学生だったテミン(TAEMIN)にキーがお弁当を作って持たせ、制服のアイロンがけをしてあげるなど保護者代わりをしていたという。現在はオンユ(ONEW)だけが宿舎に残り他のメンバーは一人暮らしをしているが、韓国デビュー10周年を記念したリアリティ番組『SHINee's BACK』(2018年)でメンバーだけのドライブ旅行へ出かけると、末っ子テミンまでが車を運転できるようになったことに月日が経った驚きを感じたが、スーパーでミンホがテミンに「赤ちゃん用のチーズを買ってあげようか?」とからかったり、宿泊先のコテージでキーが手料理をふるまったりと、兄弟のような仲の良さは、まさに“わちゃわちゃ”という表現がピッタリ。そんなことを思い出す「SUPERSTAR」MVは、仕事もプライベートも家族以上に一緒に過ごし、共に青春時代を送ってきた彼らの絆と、それぞれの道のエキスパートとして個別活動が増えた今でもSHINeeという存在が彼らの“HOME”であることを示してくれたかのようだ。

 SHINeeの日本作品リリースは、シングル『Sunny Side』以来、実に3年ぶり。オンユ、キー、ミンホの3人が入隊のため2018年末から活動を休止していたからだ。韓国では2021年2月22日に7枚目のアルバム『Don’t Call Me』をもって、2年半ぶりに活動を再開させると、ブランクを感じさせない活躍でリード曲「Don’t Call Me」は音楽番組で6冠を獲得。“エンディング妖精”と呼ばれる曲終わりのクローズアップシーンで毎回ネタを仕込み、新しいエンディング妖精文化を作り出したのもベテランの余裕だ。「Don’t Call Me」の後は、リパッケージアルバム『Atlantis』での活動も続けて行った。このミニアルバム『SUPERSTAR』には、韓国での復帰作「Don’t Call Me」の日本語バージョンと、最新活動曲「Atlantis」のオリジナルバージョンも収録されている。

 日本では3年ぶりの復帰作となった『SUPERSTAR』だが、オンユ、キー、ミンホと入れ違いに最年少メンバーのテミンが5月31日に入隊。再びSHINeeは休止期間に入った。

 3人の年上メンバーたちが入隊中、テミンは精力的なソロ活動を行った。独自の世界観を構築することに成功したテミンは、ソロ歌手として現役K-POPアーティストの頂点を極めたと言っても過言ではないだろう。最近では彼をロールモデルに挙げるK-POPアイドルも多い。

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