新しい地図とEXIT&みちょぱ、『ななにー』で築いてきたファミリーのような関係性 控え室トークなどに見る影響し合う姿

新しい地図
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 稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾が毎月第1日曜日に7.2時間の生放送を繰り広げる『7.2 新しい別の窓』(ABEMA、※以下『ななにー』)も、次回(9月5日放送予定)で開始から3年半を迎える。他に類を見ない“SNSバラエティ”と銘打ち、それまでインターネットには慎重な姿勢を見せてきた3人。

 そんな慎重な姿勢から、一気にSNSをスタートさせ、なかでも「ユーチューバー草なぎ」が誕生した際には大きな激震が走ったのが懐かしい。しかし、その後続々と芸能人がYouTubeに進出し、その光景はもはや懐かしいものに。『ななにー』は、改めて彼らのフロンティアスピリッツが感じられる軌跡となっている。

 この3年半は、長くもあり、あっという間でもあった。そんななかで確かな手応えを感じられることといえば、“『ななにー』ファミリー”とも呼べるNAKAMAが確立されてきたこと。キャイ~ン(ウド鈴木・天野 ひろゆき)、池田美優(みちょぱ)、EXIT(りんたろー。・兼近大樹)が、今ではすっかりおなじみの準レギュラーとして、毎回番組を盛り上げている。

 最近では、3人と準レギュラーメンバーが順にマンツーマンで話す「ななにー控え室」というトークコーナーも誕生。月日を重ねてチームとしてできあがりつつあった形を、1対1で向き合うことによって、もう一度かき混ぜて新しくしていくような取り組みだ。特に、かねてより親睦のあるキャイ~ンに比べて、まだまだ付き合いの浅いみちょぱ、EXITとの控え室トークは、3人ともお互いにまだ手探りな部分もあるのか、新鮮な雰囲気で面白い。

 
 
 
 
 
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 8月の『ななにー』#41では、稲垣とりんたろー。が、男子美容について大いに盛り上がる場面も。今でこそ、性別に関係なくUV対策は大切という認識が広まっているが、その先駆けとなったのは日傘男子であることを堂々と見せてきた稲垣の存在があってこそ。そう、りんたろー。がリスペクトの眼差しを向けると、稲垣もうれしそうに「こっち側だよね」と、同じく美意識を大切にしているりんたろー。に親近感を表す。これも2人で話したからこそ見つかった、お互いの共通点だ。

 共通しているといえば、7月の#40で対話した香取と兼近も一見するとカワイイ系男子に見えるがその実、周囲の流れを読んで適切な立ち回りをしていく頼りがいのある男性であるところが似ているように感じた。売れっ子芸人として多忙を極める兼近だが、毎月の『ななにー』や香取のソロステージにもしっかり足を運ぶ律儀な性格、それを義務感をにじませるのではなく「楽しいから」と笑顔で話すところも、もしかしたらこうして一緒に過ごすうちに香取のスタンスから影響を受けているのではないかと想像してしまう。

 また、草なぎとみちょぱの組み合わせも、肩の力が抜けたやわらかな空気が漂う。「みちょぱのこと好きだよ」「みちょぱは癒やし」という草なぎの言葉にも、みちょぱはまったく動じず、「どこがですか? テキトーじゃん?」と遠慮なくツッコミを入れていく。その鋭い指摘に「俺、すごい振り絞ってる(笑)」と崩れながら大笑い。今度は「みちょパッパ」と口からふいに出たフレーズが気に入って連呼するのを、みちょぱが苦笑……という可愛らしい攻防戦に、見ているこちらも笑わずにはいられない。

 芸能界の先輩後輩という枠を超えて、ファミリーのような関係性を築いていくこの感覚。どこかで見たことがあるような気がしていたが、香取と草なぎが長年出演してきた『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に近いのではないだろうか。かつて彼らも勢いに乗るアイドルとして多忙な日々を過ごすなか、その生放送の枠を大切にし、ホスト役となるタモリをはじめ、出演者たちと親戚のような絆を深めていった。仕事というよりも、出演者たちと会って遊ぶという時間を楽しみ、その輪に視聴者を迎えるようなスタンスが、『ななにー』にも受け継がれているのかもしれない。

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