ジャニーズWEST 重岡大毅&濵田崇裕、NEWS 増田貴久、A.B.C-Z 橋本良亮……7月期ドラマで注目のジャニーズ(後編)

 夏クールのジャニーズ出演ドラマが出揃った。後編となる本稿では、ジャニーズWEST 重岡大毅主演の『#家族募集します』(TBS系)、ジャニーズWEST 濵田崇裕主演&SixTONES 森本慎太郎出演の『武士スタント逢坂くん!』(日本テレビ系)、NEWS 増田貴久出演の『ボイスII 110緊急指令室』(日本テレビ系)、A.B.C-Z 橋本良亮主演の『痴情の接吻』(テレビ朝日系)という4作品の見どころと出演者の魅力について考察したい。

『#家族募集します』ジャニーズWEST 重岡大毅

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 第1話放送直後から大きな反響を呼んでいるのが、ジャニーズWESTのセンター・重岡大毅が満を持してゴールデンプライム枠で主演に挑む『#家族募集します』だ。重岡が演じるのは、妻を亡くし育児と仕事に孤軍奮闘するシングルファーザー・赤城俊平。第1話では常に笑顔を絶やさず息子の陽(佐藤遙灯)や周囲に接していた赤城が、仲野太賀演じる幼なじみの小山内蒼介と出会ったことをきっかけに、シングルマザーの百田礼(木村文乃)と娘の雫(宮崎莉里沙)、横瀬めいく(岸井ゆきの)と息子の大地(三浦綺羅)と一つ屋根の下で家族となっていく姿を描く新時代のホームドラマだ。話題となったのは1話終盤の俊平と蒼介のシーンで、堰を切ったように涙し、これまでの気持ちを吐露する峻平の姿は多くの視聴者の心に響いたようだ。SNSでは「ダメだ、涙腺崩壊した」「重岡君のお芝居に感動した」など反響が寄せられた。ジャニーズファン以外のドラマファンからも「演技派としても知られる仲野と間合いを詰めた芝居が出来ることに驚いた」など重岡の芝居について高い評価の投稿も目立ち、第2話以降への期待も高まっている。

 これまでも重岡は2016年の映画『溺れるナイフ』では切なく真っすぐな男子高校生役を好演、さらに神山智洋とW主演を務めたドラマ『宇宙を駆けるよだか』(Netflix)での難しい役柄を見事に演じてみせた。また一躍知名度を上げたのが『これは経費で落ちません!』(NHK総合)の山田太陽役である。しかし“好青年の太陽君”のイメージから一変、翌年の2019年には『知らなくていいコト』(日本テレビ系)で闇落ちするクズ男を熱演し、振り幅の大きさに驚かされたことを鮮明に覚えている。振り幅と言えば、ミニドラマ『悲熊』(NHK総合)で演じた水産加工会社で働く子熊役も衝撃だった。切なくも前向きに生きる子熊の日常を演じる重岡の姿に元気をもらえた人も多かったのではないだろうか。

 満を持してのゴールデン枠主演となる今作で、重岡のさらなる飛躍に期待したい。また同作の主題歌はジャニーズWESTの「でっかい愛」。応援ソングに定評があるグループとしての活躍にも注目したい。

『武士スタント逢坂くん!』ジャニーズWEST 濵田崇裕・SixTONES 森本慎太郎

 『武士スタント逢坂くん!』で連続ドラマ単独初主演に挑むのがジャニーズWESTの最終兵器、濵田崇裕である。今回のドラマで演じるのは、江戸時代からタイムスリップしてきた春画師であり武士の逢坂総司郎だ。バラエティ番組などではいじられキャラの印象が強い濵田であるが、実はメンバー内でも屈指の演技の実力の持ち主である。2013年の舞台『大和三銃士 虹の獅子たち』での体当たりの演技と芝居に取り組む姿勢を中村獅童も絶賛。加えて2016年に初主演した舞台『歌喜劇/市場三郎~温泉宿の恋』は、2018年に続編として『歌喜劇/市場三郎~グアムの恋』が公演されるほど確かな実力の持ち主だ。遡ること2012年、舞台『少年たち Jail in the Sky』で濵田が演じた非道な看守役の鬼気迫る演技で、すでに頭角を現していたことを思い出す。

 今作は江戸時代の人気春画師がタイムスリップし現代の漫画家アシスタントとなる設定で、時空を超えて主人公が「エロ」「恋」「自分の春」を見つけ出すコメディ作品だ。濵田はシリアスからコメディまで丁寧に演じていることが印象的。また本作には、中堅漫画家・宮上裕樹を支える5年目のチーフアシスタント・緋村清人役としてSixTONESの森本慎太郎が出演する。『監察医 朝顔』(フジテレビ系)には刑事・森本琢磨役として2シーズン続けて出演、続編となる『監察医 朝顔』第2シーズンではスピンオフドラマ『森本刑事のオジさん監察日記』(FOD)に主演するなど俳優として期待大の逸材だ。今回バラエティ番組でも大活躍の森本と濵田のコンビネーションも見どころのひとつとなる。今作ではヒール役から武士、教師までカメレオンのように自在に演じ分けることができる濵田の実力をとくと味わってほしい。

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