IDOLiSH7 四葉環と逢坂壮五によるMEZZO”は、“なるべくしてなったデュオ”だ 音楽的相性の良さを楽曲から考察

 複数の人間が同じ音楽を志すとき、気が合う仲間だとか、目指す音楽の方向性が同じであるとか、趣味嗜好が似ているなど、様々なきっかけや動機があるだろう。しかし、アイドルグループやユニットの結成には多くのスタッフの意向や複雑な環境があり、当人同士がメンバーを選んでデビューすることは少ないのではないだろうか。

 IDOLiSH7の四葉環と逢坂壮五によるデュオ・MEZZO”も、本人同士が音楽性や性格の一致を理由に組んだユニットではないことが窺える。だが、不思議と“なるべくしてなったデュオ”だと思わされるのは、まず彼らの音楽的な相性が抜群であるということが挙げられるだろう。

 まず、2人の声の相性がいいのは誰もが認めるところだ。歌唱力の高さにも定評がある。彼らのデビュー曲「miss you…」や「月明かりイルミネイト」など、彼らの得意とするバラードを聴けば、すぐに理解できるはずだ。繊細な表現力と技術が求められる切ないラブソングを、聴かせるバラードにまで昇華させる2人の実力は本物である。

MEZZO”「miss you…」
 

 相性がいいとは言え、彼らの表現や個性は正反対に見える。巧みなハーモニーを駆使して感情豊かなボーカルで伸び伸びと自己表現をする四葉と、柔らかな物腰を携えながら正確さとブレない芯の強さで主旋律を引っ張る逢坂。バラバラにもなり得る2人だが、お互いにないものを補い合うことで絶妙なバランスの良さを生み出している。

 しかし、それだけでは人々の胸を打つ音楽を作り出すことはできない。彼ら自身の成長と相互理解なくしては、MEZZO”がこれだけの人気を得ることはなかっただろう。

 その相性の良さからで「miss you…」で鮮烈なデビューを飾った2人。続いてリリースした「恋のかけら」では、さらに多くの人の心を掴んだ。キラキラとしたサウンドにのせて恋の始まりとそのきらめきを歌い、ファンをときめかせた「恋のかけら」。この普遍的なラブソングの裏にある、人が関わり合うことで生まれる小さな変化、そして地続きの未来というテーマは彼らの姿に重なるものがある。IDOLiSH7という場所が、そしてこのデュオでがなければ重なり合わなかった2人の音楽が示唆されているかのようだ。

MEZZO”「恋のかけら」

 他にも「月明かりイルミネイト」「雨」などのいわゆるMEZZO”らしいバラードは、同じ曲をIDOLiSH7で歌ったとしてもこのような手触りにはならないだろうという、2人ならではの濃い世界観が感じられる。



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