IDOLiSH7 二階堂大和、ミステリアスな雰囲気の裏にある情熱の炎 優れた表現力持つリーダーのソロ曲を聴いて

 アイドルグループのリーダーという立場や役割は、グループによって様々だ。そのやり方や責任の負い方は、それぞれまったく違うだろう。率先して引っ張ってゆくタイプや、センターと兼任しグループの顔を担う者、プロデューサー的な役割を果たすリーダーもいる。

 IDOLiSH7でリーダーを務める二階堂大和は、言動などから見受けられるゆるい雰囲気もありながら、メンバーの信頼を得ている不思議なスタイルのリーダーだ。ここで言う“ゆるさ”とは、隙があるとかルーズという意味ではない。むしろ隙など微塵もなく、程よく力が抜けている、というタイプの“ゆるさ”である。グループの年長者であり、他のメンバーよりも社会での経験値があるからこその余裕が、そう感じさせるかもしれない。普段は大人の視点でおおらかに個性豊かなメンバーを見守り、決めるところでは決めることでリーダーとしての役割を果たしているようだ。IDOLiSH7がどんな場所でも伸び伸びと振る舞うことができるのは、そんな大人の振る舞いができるリーダーの存在があるのも一つの理由ではないだろうか。

 二階堂は俳優としても演技の才能を高く評価され、アイドルとしてもその表現力を存分に生かし観客を惹きつけている。優れた表現者は、観ている側の感情を揺さぶり、心を寄り添わせることができる。人間の感情の揺れ動く様ををよく知っていて、自らも強い思いを抱いているということだろう。

 主演ドラマの主題歌となったIDOLiSH7「GOOD NIGHT AWASOME」は、二階堂がメインボーカルを務め、歌手としてもその表現力を世に知らしめた一曲だ。ドラマの内容に沿ったダークな曲だが、力のこもったダンスと歌唱で他の6人を率いながら、激しい感情とクールな視点を交差させた世界観を巧みに表現している。IDOLiSH7の中では異質な曲調でありながら、大変人気の高い楽曲でもある。

IDOLiSH7「GOOD NIGHT AWASOME」

 彼の飄々としたオーラと包容力は、時に色気にも変わる。自らを「お兄さん」と称し、余裕のある雰囲気を携えた姿は、身近だがどこかミステリアスな”大人の男性“として、ファンの目には魅力的に映る。

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