乃木坂46『しあわせの保護色』が大差で首位に グループの新たなスタンダードナンバーとなり得る充実した音楽性

 また今作は通常盤含む全5種類のタイプがあり、表題曲を合わせて7曲の新曲が用意されている。白石作詞のピアノバラード「じゃあね。」や、“SMAP感”があるとして話題になった「I see…」(参考:乃木坂46「I see…」にSMAPファンがなぜ反応? 楽曲にある“SMAP感”の正体を紐解く)、3期生によるスタンドバイミー風の「毎日がBrand new day」、齋藤飛鳥・梅澤美波・山下美月の3人によるパーティーチューン「ファンタスティック3色パン」など、シングルながらも充実した内容だ。

乃木坂46 『じゃあね。』
乃木坂46 『I see...』
ファンタスティック3色パン

 中でも、2期生の楽曲「アナスターシャ」は表題曲並の完成度を誇る一曲で、従来の乃木坂46楽曲のイメージを踏襲しつつも、より純度を増している印象がある。空から舞い降りてくるような近未来的な電子音と、繊細な生ピアノの響き、そしてそれらをつなぎ止める流麗なストリングス......この3つの音色が美しく混ざり合うイントロは、ボーカルを聴かずともそれが乃木坂46の曲であると誰もが分かるはず。歌が始まるまでのこの冒頭の約15秒間だけでも、デジタルとアナログの融合に彼女たちらしさを存分に感じ取ることができる。

乃木坂46 『アナスターシャ』

 乃木坂46の新たなスタンダードナンバーとなりそうな予感の表題曲に加え、充実したカップリング曲を含むシングルだ。

■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi)

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