斉藤朱夏、逢田梨香子らAqoursメンバーソロ作での表現 グループでの経験や人間性の発露に注目
6月30日に9周年を迎え、ますますの盛り上がりを見せている『ラブライブ!』シリーズ。なかでも『ラブライブ!サンシャイン!!』より誕生したスクールアイドルユニット・Aqoursは、今年3月より全4都市を巡る初のアジアツアーを開催するなど、シリーズの中核を担う存在として輝きを強めている。
そんなAqoursより、逢田梨香子(桜内梨子役)が6月19日にEP『Principal』、斉藤朱夏(渡辺曜役)が8月14日にミニアルバム『くつひも』でソロアーティストデビューを果たした。メンバー個人単位での音楽活動はユニット加入以前より散見されたものの、Aqoursとして認知度を拡大した上では、逢田と斉藤が先陣を切る形となった。本稿では、2人のソロデビュー作を通して、Aqoursのメンバーが歩むと思われる未来を占ってみたい。
アフレコから写真集撮影まで、それぞれの仕事に対して真摯に向き合い、プロの表現者として舞台裏での努力は見せまいとする逢田。『Principal』というタイトルは、「今自分に足りていないものや自信を持って先頭に立つという意味合い」を込めて、彼女自身が選んだという(参考:めるも)。Aqoursでは、1stライブでの「想いよひとつになれ」披露時などに、不本意ながら危うげな場面も見られた彼女。『Principal』には、当時の苦い経験も良い意味で反映されているように思われる。
実際に、同作の収録曲の歌詞は前向きなものばかり。なかでも「FUTURE LINE」は、作詞に畑亜貴、作曲に光増ハジメ、編曲にEFFYというファンにとっては馴染みの顔並びに。曲中には〈プレリュード〉や〈ふるえる指先〉など、逢田自身や桜内梨子を想起させるサプライズも用意されており、彼女のファンを明るい未来へと導く“宣誓”のようにも響いてくる。逢田梨香子は『Principal』を経てもっと“強く”なる。そう確信させられるに違いない。