GENERATIONS、CHEMISTRY、ジェジュン……斬新な音楽性へのトライを感じる新作

ジェジュン『Love Covers』

 歌番組、バラエティ番組、イベント『テレビ朝日ドリームフェスティバル2019』への出演など、日本のエンターテインメントにおいて確実に存在感を増しているジェジュンの新作『Love Covers』は、自身初のカバーアルバム。“日本の愛の名曲を歌う”というテーマが掲げられた本作には、リード曲の「未来予想図Ⅱ」(DREAMS COME TRUE)のほか、「愛してる」(中島美嘉)、「First Love」(宇多田ヒカル)、「奏(かなで)」(スキマスイッチ)、「Forget-me-not」(尾崎豊)などのバラードが中心。特に印象的なのは女性シンガーの楽曲で、ひとつひとつの言葉に強い感情を込め、原曲の繊細さ、切なさ、美しさをしっかりと際立たせている。シンガーとしての表現力を改めて実感できる1枚だ。

フレンズ『HEARTS GIRL』

 80‘風シンセポップを現代的なポップスに昇華させた「take a chance」、作詞家のS.Kawata(河田総一郎/King&Prince「シンデレラガール」など)を迎えた胸キュンのラブソング「HEARTS GIRL」、えみそん(Vo)の情感溢れるボーカルが印象的なバラードナンバー「12月のブルー」など、持ち前のポップセンスをさらに増幅させたセカンド“プチ”アルバム『HEARTS GIRL』。メインソングライターのひろせひろせ(MC/Key)、えみそん以外のメンバーが作曲に関わった楽曲も収録されるなど、バンド全体のポテンシャルが引き出されていることも本作の魅力だ。“優れたポップス×臨場感に満ちたバンドグルーヴ”という基本スタイルをしっかり意地しつつ、作風を確実に広げ続けるフレンズ。本格的ブレイクは目前だ。

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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