22/7 全員インタビュー メンバーが語る、11人で踏み出す第2章のスタートとアニメ化への喜び

22/7、全メンバーインタビュー

 秋元康がアニプレックス、ソニー・ミュージックレコーズとタッグを組み、総合プロデュースするデジタル声優アイドル・22/7が、8月21日に4thシングル『何もしてあげられない』をリリースする。

22/7 4thシングル 『何もしてあげられない』music video

 これまでは8名で歌唱していたが、今作では涼花萌、高辻麗、武田愛奈の3名が加わり、メンバー11人が揃った初めての表題曲だ。2019年には月に一度の定期公演『ナナニジライブ』がスタートし、冠番組『22/7 計算中』でも11人のキャラが揃うなど、第2章の幕開けを切った22/7。来年にはメンバー念願のアニメの放送も決定し、今後の展開にも期待の目が向けられている。

 前編は帆風千春・西條和・武田愛奈・倉岡水巴・海乃るり・宮瀬玲奈の6名、後編は天城サリー・白沢かなえ・涼花萌・高辻麗・花川芽衣の5名にインタビュー。フルメンバーでの活動に対する印象をはじめ、『ナナニジライブ』や『計算中』での成長、アニメ化への期待について語ってもらった。(編集部)【最終ページに読者プレゼントあり】

帆風千春・西條和・白沢かなえ・涼花萌・高辻麗インタビュー

左から海乃るり、宮瀬玲奈、西條和、倉岡水巴、宮瀬玲奈

――前回のシングル『理解者』から1年の間に、色々な出来事があったと思います。みなさんはどんなことが印象に残っていますか?

白沢かなえ(以下、白沢):『22/7 計算中』(TOKYO MX/以下、『計算中』)が始まって、最初に出演が決まったメンバーが8人だけだったことは大きな出来事だったと思います。ファンのみなさんに対しても「申し訳ないな」と思っていて。11人全員のキャラクターが発表されるまでは、何をしてもすっきりしない気持ちでした。

涼花萌(以下、涼花):私もやっぱり、自分のキャラクターをいただけたことが大きかったですね。今までは観ている側だった『計算中』に、神木みかみちゃんとして出演することで、メンバーだからこそ見えるキャラクターの魅力も知ることができて、心の距離がもっと縮まりました。

――涼花さんと高辻さんは、自分のキャラクターの発表までをどう過ごしていましたか?

高辻麗(以下、高辻):最初は、ちょっとひねくれました(笑)。誰かを責めても仕方がないし、自分の中でもそういう気持ちを何とか押し殺していて。でも、今回の「何もしてあげられない」は、自分の中にある気持ちを爆発させる曲なので、そのときに感じた「本当はメンバーのために何かしてあげたかったけど、何もしてあげられなかった」という気持ちを表現しています。最初にタイトルを見たときに、これまでの私の気持ちに、通じるものを感じたんです。

涼花:私も、最初にキャラクターを演じていた8人を「いいなぁ」と思っていたし、「ここにいていいんかな?」と思った時期もありました。でも、ひとりなら「京都に帰ろう!」と思ったかもしれないですけど、同じ気持ちを共有できるれったん(高辻麗)やなっち(武田愛奈)、それに応援してくれる方々がいたので、「頑張ろう!」という気持ちでいられました。

帆風千春(以下、帆風):本当に色々なことがあって、色々な変化があったと思います。『計算中』以外にも、たとえば今年はじまった『ナナニジライブ』は定期公演で、毎月終わったと同時に次の公演に向けた準備がはじまるので、以前よりメンバーと過ごす時間も増えていて。みんなのトークもより息が合うようになりましたし、毎回成長を実感できる機会にもなっています。特に、今回のシングルはすべての曲が11人での歌唱曲なので、本当にずっと一緒にいるような感覚です。

――デビューシングル曲「僕は存在していなかった」のMVの最後で、カップリングで全員歌唱をした「11人が集まった理由」が小説として登場したりと、「11人で22/7だ」ということも表現されていたとは思うのですが、みなさん自身は悩んでいた部分もあった、と。

高辻:この間の『ナナニジフェス 2019』で、久しぶりに「11人が集まった理由」を歌いましたけど、キャラクターも全員揃って、本当の意味で11人になってから初めて歌う機会だったので、あのときは歌いながらすごく感動しました。

――全員の担当キャラクターが発表されて以降、変化を感じていることはありますか?

帆風:キャラクター同士が絡む『計算中』では、新しいタイプの3人が加わったことによって、それまでいた8人の新しい表情も引き出されている気がします。たとえば、私が演じる佐藤麗華ちゃんは優等生で真面目な性格ですけど、それとは正反対の、ギャルっぽい柊つぼみちゃんと絡んだときに、麗華ちゃんが困惑していて(笑)。11人だからこそ見られる色んな表情が増えたし、今もどんどん発見があって、すごく楽しいですね。

西條和(以下、西條):私も滝川みうちゃんとして、(神木)みかみちゃんや(東条)悠希ちゃん、(柊)つぼみちゃんと触れ合えるとすごく嬉しいんです。「本当に11人揃えたんだな」と実感します。

白沢:3人のキャラクターが決まってすぐの頃に、普段の会話をキャラクターでやったりもしていました(笑)。みんなでそういうことができるのも、すごく楽しい瞬間ですね。

帆風:そういえば、今、れったんのLINEのアイコンが(東条)悠希ちゃんで、私のLINEのアイコンが佐藤麗華ちゃんになっているんですけど、「その悠希ちゃん可愛い!」「すこ」って送ったら、れったんが「麗華さまに言われてるみたい!」って言ってきて。

高辻:なりきりチャットみたいになっているんです(笑)。

涼花:(笑)。私は、『計算中』で、(藤間)桜ちゃんと(河野)都ちゃんと、私が演じるみかみちゃんで、キャンプに行くことができたのも楽しかったです。「これもみかみちゃんがいてくれなかったらできへんかったことなんかな……」と思って、すごく嬉しかったですね。

それぞれが感じる、各メンバーの成長 

22/7 『ナナニジフェス 2019』@duo MUSIC EXCHANGE ダイジェスト映像 (2019.7.22)

――みなさんそれぞれ、今のメンバーにはどんな魅力を感じていますか? たとえば、ここに集まっている5人で言うと、帆風さんはリーダーとしてグループをまとめていますよね。

高辻:ちはるん(帆風千春)は、「いい子でいなきゃ!」という優等生的な部分が打破されてきていると思います(笑)。最初の頃は「いい子でいようとしちゃう」ってずっと言っていたのに、最近は「そんなこともやるんだ」という瞬間があって(笑)。最年長なのでお姉さんとして見られることも多いと思うんですけど、今は結構ふざけたりもしてくれます。

白沢:リーダーって、グループの雰囲気を左右すると思うんですよ。それこそ、怖いリーダーだったらみんなピリッとしちゃうし、優しすぎてもまとまらないし。でも、ちはるんは優しいリーダーでありつつ、みんなが別の方向を向かないように、ちゃんと意見をまとめてくれるので、22/7の仲良しな雰囲気は、全部ちはるんが作ってくれたのかな、と思います。

帆風:全部ではないよ!!(笑)。

白沢:一方で、れったんは、『ナナニジライブ』のソロパートで披露した朗読の演出も全部自分で頑張っていましたし、演技も誰が見ても分かる成長を遂げていて、本当にすごいと思います。みんなそうではあるんですけど、キャラクター愛も強くて、東条悠希ちゃん役に決まった次の日には、ずっと悠希ちゃんが肩に乗せているハリネズミのことを調べていたり、イメージカラーのパープルを着ていたりして。そこに人柄が出ていて可愛いかったです。

涼花:あと、もともと髪が長かった頃は、甘えん坊の末っ子的な雰囲気があったと思うんですけど、髪を切ってからは自分の道を切り開いて、「これです!!」と突き進んでいくような雰囲気を感じます。自分のいいところを見つけて、すごい勢いで伸ばしていて、でも同時に末っ子的な可愛さも残っていて――。

高辻:特に帆風千春ちゃんは、「すごくタイプなんだよね」って、ことあるごとに言ってくれるんですよ(笑)。

帆風:何しても可愛いから、つい見ちゃうんです。鏡越しに目が合って、「ニヤ」って……。本気のトーンで「可愛いね」って言っているのでたぶん気持ち悪いと思うんですけど、いつも受け止めてもらっています(笑)。

――(笑)。白沢さんはどうでしょう? しっかり者というイメージがありますよね。

帆風:かなえる(白沢かなえ)は本当にしっかりしていて、MCでもすごく支えてくれています。もちろん、みんなもそうなんですけど、「かなえるがいれば大丈夫」という安心感があるというか。それに加えて、最初は真面目な部分ばかりが出ていたのに対して、最近はセクシー街道まっしぐらですよね(笑)。最初は迷っていた時期もあったみたいですけど。

白沢:最近は、逆にそれしか分からなくなっちゃった(笑)。

高辻:かなえるって、ドライなところはドライで、私はそこがすごく好きです。だから番組でツッコミをしてくれても、すごく面白くて。でも、根底には優しさや思いやりがあるので、後で「さっきの大丈夫だった? ごめんね」って言ってくれたりもするんです。

――白沢さんの場合、演じている丸山あかねちゃんもしっかりしているキャラクターなので、最初はその大変さも感じていたんじゃないですか?

白沢:あかねちゃんはただ学力が高いだけではなく、本当にしっかりしている子で。学力の差は埋められないですけど、もともとの考え方は結構似ているんです。あかねちゃんに助けられて活動できているとも感じています。

――西條さんはどうでしょう?

帆風:なごみんは、いい意味でいつも変わらないでいてくれています。その中で、「自分でできることは何かないかな?」ということも、ずっと考えてくれていて。ダンスでも正確な動きで引っ張ってくれるし、「理解者」のときには、ダンスのフォーメーションを紙に書いて、メンバーみんなに配ってくれたこともありました。

――センターポジションには慣れてきましたか?

西條:真ん中に立つことは、やっぱりまだまだ慣れていないです。たとえば、ひとりひとりのダンスをフルでみようと思って、同じ映像を11回見直してみたら、メンバーそれぞれに「ここ、好きだなぁ」というものがたくさんあって、「何で私がセンターなのかな」と苦しさを感じたりもしました。でも、みんながそうやって魅力的に踊ってくれるからこそ、私も私なりに、自分の場所で踊ろうって思っています。

白沢:なごみんはよく、自分のことを「何もできない」「感情表現が苦手」と言っていますけど、全然そんなことはなくて。ライブ写真を見ると、すごくいい表情をしているんです。そういうところも、2年間やってきた努力のたまものだと思いますし、センターとしてプレッシャーも感じるはずなのに、それを絶対に弱音として口には出さない雰囲気もあって。自分なりに色々と考えて頑張ってくれていて、「いつもありがとう!」という気持ちです。

高辻:この間、感動したんですけど、なごちゃんって食べられるものが少ないので、「ご飯、どうしてるんだろう?」と思っていたら、パスタをつくれるようになったみたいなんですよ。

涼花:嘘!?

帆風:すごい!!  そして、萌ちゃんは、自分を出すことを恐れない、素敵な性格で。毎月の『ナナニジライブ』でも、「萌は今日も可愛いです!」って言っていて、それが事実なのもすごいし、癒しをもらえる存在ですね。ずっとこのままでいてほしい!

高辻:萌ちゃんは、最初の頃の演技レッスンでも、「思い切って自分を出そうと思って、できなくて泣いちゃう」という姿をずっと近くで見てきたので、今、こうやって自分を出していたり、演技でもはっちゃけたりしているのを見ていると、幸せな気持ちになります。

――そのきっかけになるような出来事はあったと思いますか?

涼花:『シャンプーの匂いがした』の発売のときに、SHOWROOMで「PRしてみよう」という企画があって。そのときに、妖精の話をしたのは大きかったかもしれないです。私はずっと「お花の妖精になりたい」と思っていたんですけど、家族には「それは恥ずかしいことやから、外では言うな」と言われて育ってきて(笑)。でも、「この仕事なら、出してもいいのかな……」と思って言ってみたら、みなさん優しくて、メンバーも「妖精さんだったんだ!」と受け入れてくれて(笑)。ありのままの私を受け入れてくれるみんながいるから、はっちゃけられるようになったんだと思います。

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