4thシングル『何もしてあげられない』インタビュー
22/7 全員インタビュー メンバーが語る、11人で踏み出す第2章のスタートとアニメ化への喜び
武田愛奈・倉岡水巴・海乃るり・宮瀬玲奈・天城サリー・花川芽衣インタビュー
ーーまずはほぼ1年ぶりのリリースとなった今回のシングルまでの道のりで、それぞれが一番大きいと思った出来事について聞かせてもらってもいいですか?
天城サリー(以下:天城):初めて外部のオーディションに合格させて頂いて『パンドラとアクビ』という作品のアクビちゃんを演じさせて頂いたんですけど、現場で一緒にお仕事させて頂いた先輩方から本当に刺激を受けました。22/7もTVアニメ化が来年に決定されている中、実際にメインキャストとして新たな作品に出させていただいたことで、より一層頑張らなくてはいけないという気持ちになりましたし、個人でもレッスンを受けたり、自分から動くということをした1年でした。
花川芽衣(以下、花川):今年から定期公演(『ナナニジライブ』)や『ナナニジROOM』(22/7のSHOWROOM番組)が始まり目の前のやるべきことはあったのですが、自分はこれからどうしていきたいのかを考える時間が前より多くなった気がします。
武田愛奈(以下、武田):私の中では、『22/7 計算中』(TOKYO MX/以下、『計算中』)がすごく大きくて。柊つぼみというキャラをもらってから、自分自身すごく変われたんです。今まではあまり自分から入っていけなかったんですけど、イマドキJKのつぼみちゃんを介してだと、すぐに馴染んでいけたり、今まで言えなかったことも言えるようになったりして、「出会ってくれてありがとう」と思いました
ーーグイグイ行く性分は、武田さん本来のものではなかったんですか。
武田:もしかしたら自分のなかにはあったのかもしれなくて、それをつぼみちゃんが引き出してくれたんだと思います。
倉岡水巴(以下、倉岡):私も『計算中』でキャラを通して喋ることによって、大きく変わった部分はありますね。「どうしよう、どのタイミングで言おう」と思うようなことも、「“浪速のおしゃべりガール”都ちゃんなら言うやろ!」って一歩踏み出してみると、メンバーや三四郎さんが笑いに変えてくれて「何を言ってもなんとかなるんや」と手応えを感じたんです。『計算中』が始まってから、みんながライブのMCパートでみんなどんどん喋るようになって、流れも作ることができるようになって、初期では出せなかった楽屋のワチャワチャな感じも舞台上で出せるようになりました。
ーーキャラクターによって引き出された個性がある、というのは面白いですね。海乃さんはどうでしょう?
海乃るり(以下、海乃):私がこの1年で大きかったのは『22/7 定期公演“ナナニジライブ“』ですね。トークに少し苦手意識があったんですけど、毎回終わってから映像をみて、良いところと悪いところを書き出して、しっかり自分自身と向き合うようになったんです。印象的なのは『#1』のソロコーナーですね。愛奈ちゃんが「このままじゃダメだから、私がやる、自分を変えたい!」って立候補したのが心に響いて。いまだにそれを思い出しながら自分を奮い立たせることがあります。
宮瀬玲奈(以下、宮瀬):私は、“メンバーの個性がこの一年ですごく爆発していること”ですね。だからこそ、私自身は自分を見つめ直すことも増えましたし、それによって「私自身もちゃんと個性を出さないと、居れなくなってしまうかもしれない」って悩むこともありました。でも、リーダーやメンバーに勇気を出して相談してからは「れいにゃん、これ言いなよ」って振ってくれたりして、そこから少しずつ掴めてきたような気はします。
ーー個人的には、やはり神木みかみ(CV:涼花萌 )、東条悠希(CV:高辻麗)、柊つぼみのキャラクター追加が大きかったんですよ。当事者の武田さんに聞きたいんですが、動き出したのを見たときはどんな感情でした?
武田:「この子のために頑張ろう」と思いました。1人のときはすごく心細かったんですけど、つぼみちゃんがいてくれることはすごく支えになっています。自分のためにはあまり頑張れないタイプなんですけど、つぼみちゃんのために頑張ろうという気持ちにもなりますし、いままでマイナスなことしか考えられなかったのに、考え方も全部前向きになって。良い方向にばかり向かっている気がします。
倉岡:もともと愛奈っち自体が優しくて明るくて元気な子なんですけど、『計算中』でつぼみちゃんとして発言するようになってから、より磨きがかかって、今まで以上に周りを明るくしてくれるようになったんです。私たちの心を照らしてくれる、22/7の太陽みたいな存在なんですよ。
武田:私も初期の頃は、つぼみちゃんでいなきゃいけないのに武田が出ちゃって(笑)。スタジオ収録の時は「いつ入っていけばいいんだろう」と最初はモジモジしてたんです。やっぱり、動けるようになったのが大きいかもしれません。
ーーたしかに、パネルの時と動き始めてからでは、パフォーマンスが大きく変わったように感じました。
武田:すごく漲るようになったんですよね……(笑)。思ってないことも反射的に喋るようになって、あとから「こんなこと喋ったの?」って思うことも増えましたし。もしかしたらあまり考えて話さないほうがいいかもしれないです。
花川:(11人が揃って)彩りが豊かになったなと思いました。視覚的なこともそうですが、個性豊かなキャラクターが3人増えて22/7のなかの世界がより広がったような感じを受けました。
天城:追加キャラクターの声優の3人は本当にメンバーの中でも可愛らしい声をしている子達で、その3人が加わることで甘いテイストの声が歌の中でも良く聞こえるようになりました。新しい音色が入ったことで、よりいろんな方々に楽しんでいただけるような感じになったなと思います。
『計算中』で一番思い出に残っている回
ーーお話を伺っていると『計算中』の話も多いので聞きたいんですが、みなさんの中で印象に残っている回と、その理由は?
天城:私演じる藤間桜ちゃんはスカイダイビングに行ったんですけど、もう『22/7 計算中』で印象に残っている出来事というよりかは人生で印象に残る日になりそうです。ジェットコースター系の高さは平気なんですけど、さすがにスカイダイビングは怖かったんです。でも、4thシングルのヒット祈願ということで飛べました! しかもスカイダイビング行った直後にロケバスで学校に送ってもらって、そのまま授業を受けるといったとても濃い1日になりました。
宮瀬:「第1回チーム対抗クイズバトル」(第37回)ですね。最初はスタジオにいても一言も発せずに終わることもあったんですけど、この回は台本もない早押しクイズだったので、何を話せばいいとか考える暇もなくて。のびのび考えずに話したら、オンエアでも結構使われて、ファンの方からも「頑張ってたね、喋れるようになったね!」って言ってもらえました。それ以降、発言がちゃんと使われるようになってきたくらい変わりました。『計算中』は自分のキャラを自分が作る番組でもあるから、自分がしないとキャラがしないことになっちゃうし、自分が動かないと始まらないので、今後ももっともっと成長していきたいです。
ーークイズバトルは、独特なワードセンスを持っているのがよく伝わってくる良い回でした(笑)。
海乃:私はお化け屋敷ですね。トータルで3回(絶叫リポート回「戦慄迷宮」2回、催眠術回「お台場怪奇学校」1回)入ったんですけど、すごくお化け屋敷が苦手で。リアルにこの先どうしようか悩んでいたんですけど、それがまさか戸田(海乃がCVを務める戸田ジュン)ちゃんの個性になると思わなかったんです。「嫌なものは嫌なままでいいんだ」と、この職業ならではの特殊さを感じた回でした。
花川:私が演じる斎藤ニコルの生誕祭企画回です。人生のなかであんなに壮絶な場所を自分の足で歩いたことがなかったのですごく印象に残っています。後から知った話なのですが、あそこの樹海はすごいところらしく、少し鳥肌が立ちました……(笑)。
倉岡:私はキャンプ回ですね。ペナルティのヒデさんがご一緒してくれたんですけど、普段の都はツッコミなので、ボケてる人に対して「何やってるん?」とかいうわけです。ただ、ヒデさんの頭の回転が速すぎて。みかみちゃんと桜(天城サリーがCVを務める藤間桜)ちゃんが何か言うたびにヒデさんが先に面白いツッコミをするうえに、2人の個性を活かした言葉がポンポン出てきて「どこからそんな言葉出てくるんやろう……」ってただ呆然と立ち尽くしました。
宮瀬:そこと勝負しなくても……(笑)。
倉岡:(笑)。でも、もっと自分の語彙力を増やさないと、バラエティで喋ることはできないなと思って。もともとバラエティ番組は好きなんですけど、それから関西ローカルのバラエティ番組をより意識して見て「こういうときにこういうガヤを入れればいいんや」ってメモするようになりました。
ーー芸人魂がすごい……参考にしている関西のローカル番組とは?
倉岡:『今ちゃんの「実は…」』(朝日放送テレビ)です。若手の方がロケに行って、それに対して小藪(千豊)さんらがツッコんでいくんですけど、特に面白くはないくだりでも、ツッコミだけで面白くなったりする場面も多くて。その“一歩先”みたいなツッコミに憧れるんです。
ーー『計算中』は、都(倉岡がCVを務める河野都)の「バラエティに対する葛藤」も見どころの一つですよね。
宮瀬:「常識クイーン決定戦!」でも、正解したのに「なんで当たってしまったんや」って泣くんですよ。そのプロ根性がすごいなって。
海乃:ほんとにストイック。
武田:私はちょっと逆で、語彙力がなくても、間とかテンションでいくらでも表現できるってある日気づいたんですよね。そのぶん楽しもうって気持ちになってからすごく楽になったというか。苦しいことも楽しいって思えばなんか楽しい、みたいな。
倉岡:天才や……。