ちゃんみな、ライブで垣間見えた全身表現者としての強さ Zepp Tokyoワンマンを振り返る

ちゃんみな、Zepp Tokyoワンマンを振り返る

 ちゃんみな初の東阪ワンマンツアーとなる『THE PRINCESS PROJECT 3』の東京ファイナルが、3月29日に行われた。会場となったZepp Tokyoには、開場前から多くのファンが詰めかけ、その列は数百メートル先のゆりかもめが走る表通りにまで達し、彼女に対する期待の高さをひしひしと感じさせられる。

ちゃんみな

 そして観客が持つピンク色のサイリウムが会場を埋め尽くし、会場のいたるところからちゃんみなの登場を待ちわびる声が起こった時、客席の明かりが落ちる。真っ暗になった会場、そしてステージには「THE PRINCESS PROJECT 」という文字と、シルエットとなったマイクを握るちゃんみなの姿が映し出される。バンド隊の奏でるジャジーなリフに乗せて、シャウトでオーディエンスを煽るちゃんみな。ショーが始まる。

 ライブは2月27日にリリースされたEPのリード曲「I'm a Pop」からスタート。映画『バーレスク』を想起させるような、ゴージャスでセクシーな衣装に身を包んだ彼女に、会場からは大きな歓声が沸き起こる。そして「CHOCOLATE」など、アタックの強い楽曲で観客をロックし、会場のカラーをちゃんみなの色で支配。その姿は、彼女がまだ弱冠二十歳であることを忘れさせるような、非常に女王然とした存在感があり、彼女の持つポテンシャルの底知れなさを感じさせる。

 「皆さんはじめまして、ちゃんみなです。今日は来てくれてありがとう。ファイナルということで、歌って踊って楽しんで欲しいです」と丁寧に挨拶し、コール&レスポンスでさらに会場との一体感を高めるちゃんみな。そこで起こる会場からのレスポンスと歓声のあまりの大きさに、ちゃんみな自身も戸惑うほど。それはそれだけ彼女が「待望」されているということの証左でもあるだろう。そして、彼女の制作の原点とも言える「You can't win me」や、彼女をネクストステージに押し上げた「Doctor」など、過去と現在を繋ぐような展開を見せつつ、その世界を、歌とラップ、そしてダンスパフォーマンスという総合体で表現していく。

 自身の曲に関して、「みんなとお会いできる機会が少ないので、曲を通して自分の生活を書いています」とMCで観客に話すちゃんみな。そして、中央に設えられたソファに座りダンサーと共に「Never」をアグレッシブに歌い上げる。曲終わりで白とシルバーのドレスに着替えたちゃんみなは、TeddyLoidとのコラボ曲「You Made Me」を披露。アーミーウェアに着替えたダンサーと共に、ロッキッシュでハードな世界観をオーディエンスに叩きつける。

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