ORANGE RANGE、『ELEVEN PIECE』のジャンルレスなエンターテインメントをライブで再現

ORANGE RANGE、『ELEVEN PIECE』のジャンルレスなエンターテインメントをライブで再現

 11枚目のアルバムとなる『ELEVEN PIECE』の発売を目前にした8月23日、マイナビBLITZ赤坂で、アルバム全曲完全再現ライブが行なわれた。『今夜もSTAY UCHINANTUNE スペシャル ORANGE RANGE SHOWCASE LIVE 018〜ELEVEN PIECE〜』と題されたこの日は、RYO扮するDJ RYOOがMCを務める架空のラジオ番組『今夜もSTAY UCHINANTUNE』の公開生放送にORANGE RANGEがゲストで登場するという形式。DJ RYOOの進行で、メンバーが曲解説、曲紹介をしながら、アルバムを頭から順に演奏していくという、ちょっとした茶番ではあるのだが、観客はこのノリに乗っかって楽しんでいる。オープニング映像にトラブルがあるも、そこもご愛嬌。テンション高く仕切っていくDJ RYOOと、ゆる〜いメンバーたちのトーク、そして大半の曲が初披露ということで、会場はワクワクとした雰囲気だ。

 まずはDJ RYOOに呼び込まれ、ORANGE RANGEが登場すると、アルバム1曲目の「Ryukyu Wind」と「センチメンタル」を披露。「Ryukyu Wind」はすでに夏フェス等で演奏されていることもあって、終始手拍子と〈オーレ、オーレ、オー〉のシンガロングが起こる盛り上がりだ。アルバムでは、エレクトロアレンジによるダンサブルな曲だが、ライブではフィジカルなバンドサウンドで聴かせた。「センチメンタル」は、RYO、HIROKI、YAMATOの3声のハーモニーが爽やか。演奏後にトークで登場したHIROKIによると、「「センチメンタル」は2年前に沖縄バヤリースのCMに書き下ろしたが、音源化もライブでも披露してこなかった曲。満を持して今日歌うことができて嬉しい」ということ。そして「こんな感じで、曲解説と曲を交互にお送りします。テンションを持続するのは難しいと思いますが、よろしく!」と付け加えた。

 続くは不穏なトーンのテクノサウンドによる「Destroy Rock and Roll」と、ベースとギターのカッティングがファンキーな「Hopping」を披露。解説に登場したYAMATOとNAOTOに、DJ RYOOが「「Destroy Rock and Roll」は、リーダー(NAOTO)節全開だね。この曲はタイトルがRock and Rollなのに、打ち込みにした意図は?」と問うと、「緊張する……」とNAOTO。「いつも通り噛み合ってないですね(笑)。あと、台本閉じようか?」とDJ RYOOがツッコミ、代わりにYAMATOに曲解説をしてもらう。曲ではソリッドに攻めつつ、トークとなると独特のタイム感や掛け合いとなるのがおもしろい。初披露の曲ということで、一体どんな感じの曲なのか観客はリズムに乗りながらも、グッと前のめりで聴き入る体勢でもあるので、トークで一気に会場の空気がほぐれる感じもある。その絶妙な緩急を保ちながら、「楽園Paradise」「Happy Life」へ。アルバムの中ではチルアウトゾーンの2曲を終え、続く「大きな夢の木」は、先に曲を手がけたYOHが曲解説を行なった。この曲は2014年には着手していたが、その時は歌詞がその時のモードにハマらず、寝かせておいた曲だという。今年に入り児童養護施設に行く機会があり、そこでのふれあいから歌詞が生まれたと、YOHは語った。HIROKIがアコースティックギターを弾きながら歌い、メロディアスでキャッチーなHIROKIとYAMATOのパートと、RYOのエネルギッシュなラップパートで、観客の心を掴む曲だ。

 ここで観客から寄せられた質問に答えるコーナーを迎え、メンバーの自由すぎる回答で辣腕のDJ RYOOがてんてこ舞いになったところで、後半戦は一気に4曲を披露。アルバム『ELEVEN PIECE』の中でもかなりカオスなゾーンで、ハードコアパンクからニュースクールヒップホップに、エキゾチックなポップチューンも牧歌的なベッドルームポップありという、振り切れた曲が並ぶ。一気にボルテージをあげてYAMATOのシャウトと、エッジの効いたNAOTOのギターで観客に汗をかかせる「ワジワジ feat.ペチュニアロックス」ーーちなみにこの、“ワジワジ”というのは沖縄の言葉でイライラするという意味だそう。日々感じる、それもちょっとしたイライラを3分間に詰めるだけ詰め込んで爆発させる、ライブ映え抜群の曲だ。このガシャガシャとしたパンクで観客をジャンプさせ、地元について歌う「Theme of KOZA」はエンターテインメント性たっぷりのサウンドで躍らせる。タテにヨコにと自在に観客を揺らしていくこの2曲は、それぞれタイプは違うがこれからもライブでの起爆曲となっていきそうな感じで、初披露ながらこの日の反応もすこぶるよかった。

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる