星野源から届けられた日々の“アイデア” NHK連続テレビ小説『半分、青い。』主題歌から感じたこと

星野源、朝ドラ主題歌を聞いて

 平成30年度前期のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』(毎週月~土曜朝8時)が本日4月2日、ついに第1話の放送を開始。それに伴い、星野源が主題歌を務める「アイデア」がオープニングでオンエアされた。

 ヒロインの成長や生涯を描く物語が一つの特徴でもあるNHK連続テレビ小説。『半分、青い。』第1話では永野芽郁演じるヒロイン・鈴愛が胎児として登場し、お腹の中で両親・楡野晴(松雪泰子)と宇太郎(滝藤賢一)の会話を聞きながら、自らも会話をするというユニークな展開に。生まれる前からそんな天真爛漫な姿を見せる鈴愛が、オープニングではいきいきと日常の朝の風景にあるものに色とりどりのペンでかわいらしい絵を描き、青空に虹色のフラッグで色を足していく、カラフルな映像が映し出される。そこに、木管楽器のような温かな音色で作り上げられた、一つの“星野源節”ともいえる(「恋」「ドラえもん」のイントロにもある)キャッチーなフレーズのリフレイン、星野源の<おはよう 世の中>という歌声が鮮烈な朝の訪れを告げる「アイデア」が重ねられた。

 放送直前には星野源のオフィシャルTwitterにてTVサイズの歌詞が公開された。

 これまで様々な日常や人生に寄り添うようなテーマを歌ってきた星野源が、<湯気には生活のメロディ>をはじめ、日常の全てがメロディを作り上げていると歌うような言葉が並ぶ。TVサイズと全体とでは、もしかすると楽曲の印象に違いがあるかもしれない。また、ドラマの物語や登場人物とリンクするような内容でもあるのかもしれない。しかし、オープニング映像にもあるように、ちょっとしたアイデアで日常の風景は表情を変える。それと同じように、“アイデア”次第で日々も変わる。朝ドラ主題歌として聞くことができた「アイデア」からは日々を生き抜く視聴者へむけたエールを感じ取ることができた。

 さらに、これまで映画主題歌やCMソングなどをコンスタントに手がけ、2015年に初のドラマ主題歌となった「SUN」(フジテレビ系『心がポキッとね』)以降、「恋」(TBS系『逃げるは恥だが役に立つ』)、「Family Song」(日本テレビ系『過保護のカホコ』)といった民放の人気ドラマ主題歌を務めてきた星野源が、朝ドラ主題歌で<つづく日々を奏でる人へ/すべて超えて届け>と歌うことにもまた、この曲にこめられた強い意思が感じられた。

(文=久蔵千恵)

■放送情報
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』
平成30年4月2日(月)~9月29日(土)<全156回(予定)>
作:北川悦吏子
出演:永野芽郁、松雪泰子、滝藤賢一/佐藤健、原田知世、谷原章介/余貴美子、風吹ジュン、中村雅俊/豊川悦司、井川遥、清野菜名、志尊淳、中村倫也、古畑星夏
制作統括:勝田夏子
プロデューサー:松園武大
演出:田中健二、土井祥平、橋爪紳一朗ほか
写真提供=NHK
公式サイト

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