『Billboard Japan Hot100』チャート分析
星野源、米津玄師、菅田将暉……最注目の三者が揃い踏み 複合チャートが映し出す“新時代の届け方”
【参照:ビルボードジャパン チャート・インサイト(2018年3月12日付)】
3月12日付のビルボードチャートは1位が星野源「ドラえもん」、2位が米津玄師「Lemon」、3位が菅田将暉「さよならエレジー」と今最も注目されている男性ソロアーティスト三者が揃い踏みとなった。
星野源「ドラえもん」はCDの発売週ということもありフィジカル領域で圧倒的な強さを見せて堂々の総合1位を獲得。ラジオ部門でも1位を獲得しているため、アーティストパワーだけでなくしっかりと楽曲が注目されているのがうかがえる。ツイート数でも首位をマークし話題性も充分。フィジカル面とデジタル面での総合的な強さを見せた。
そして注目すべきは米津玄師の「Lemon」である。テレビドラマ『アンナチュラル』(TBS系)主題歌のこの曲はCD発売を3月14日に控え、先行配信とMV再生回数だけで高ポイントを獲得し3週連続で2位となった。今週のトップ10の中でCD発売前のタイトルはこの1曲のみであり、それだけでも注目度の高さがうかがえる。2月12日に先行配信開始、2月26日にMV公開というスケジューリングによりここ3週に渡って2位をマークしている「Lemon」だが、もし先行配信の開始日がもう少し遅くなり、ダウンロードポイントとMV再生回数の初動が同時に加算されていたとしたら、今週のチャートはまた違った結果になったかもしれない。「Lemon」の爆発的なダウンロード数は「ドラえもん」の総合ポイントすら脅かしている(前週と合わせた二週分の総合ポイントでは「ドラえもん」より「Lemon」の方がわずかに上回る!)。
つまり、それだけデジタル領域における米津玄師の強さが表れているのがここ数週のチャート結果だと言えるだろう。CDリリース前からDL配信やMV公開により五月雨式に話題を作り出す、新世代アーティストによる新時代の売り方が光っているのがチャートから確認できる。
その米津玄師と昨年、「灰色と青 ( + 菅田将暉)」にてにコンビを組んだ菅田将暉の新曲「さよならエレジー」が3位に付ける。菅田は3月21日に1stアルバム『PLAY』のリリースが決まっているため、今後のチャート動向が気になるところだ。