少年サンデー×MAISONdesが仕掛ける『日曜日のメゾンデ』とは? 音楽×マンガ=“物語を聴く”という新体験

『日曜日のメゾンデ』

 2021年に始動し、様々なアーティストとクリエイターの化学反応によって生まれた楽曲を届けてきた音楽プロジェクト・MAISONdes(メゾン・デ)。先鋭的な音楽の発信形式として各所から注目を集めたMAISONdesが、また新たな挑戦へ携わることとなった。それが少年サンデー編集部とのタッグを組み始動するアーティストユニット『日曜日のメゾンデ』である。

 元々はソニー・ミュージックエンタテインメント内のマネジメント&レーベル・Echoesと、大手出版社・小学館によって始動した『日曜日のメゾンデ』。今回レーベル内から企画へピックアップされたMAISONdesは、“どこかにあるアパートの一室”を舞台とし、さまざまなコラボレーションを行う面々を“各部屋の住人”と位置づけながら、これまで多数の楽曲を輩出してきたユニークな音楽プロジェクトだ。

MAISONdes
MAISONdes

 102号室へ“入居”した和ぬか&asmiによる「ヨワネハキ」や、302号室の住人・Tani Yuuki&菅原圭による「Cheers」、349号室のはしメロ&maeshima soshi「けーたいみしてよ」ほか、楽曲にはこれまで若年層を中心にヒットしたものも多数ある。中でも一大バズを巻き起こした239号室の花譜&ツミキによる「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」をはじめ、直近は昭和から令和へとアップデートされたアニメ『うる星やつら』(フジテレビ系)でも全4クールのオープニング/エンディング主題歌を全曲担当。そういった上記作品、ひいては『少年サンデー』との強固な縁を鑑みると、今回の再タッグはさもありなんといった所か。

【239】[feat. 花譜, ツミキ] トウキョウ・シャンディ・ランデヴ / MAISONdes

 では、肝心の『日曜日のメゾンデ』とは一体どのようなプロジェクトなのか。SNS公式アカウントによれば、「架空の音楽アパート”MAISONdes”のどこかにある本棚。そこに並ぶ『少年サンデー』『サンデーうぇぶり』から生まれた漫画作品を、さまざまなクリエイターが音楽にして届けるアーティスト」とのこと。端的に説明するならば、『日曜日のメゾンデ』はいわば“歴代サンデー作品の音楽化”するアーティストとなる。

 従来のMAISONdesでは曲ごとにシンガーとクリエイターの組み合わせが異なるのが通例だったが、『日曜日のメゾンデ』では一貫してボーカルを元ツユの礼衣が担当。いわば、ボーカリスト礼衣のソロユニットであり、楽曲制作は多彩なサンデー作品を着想元として、大勢の幅広いクリエイター陣がそれぞれにマンガの世界観を各々の音楽へ落とし込むこととなる。非常にバラエティ豊かな楽曲が生まれる事が予想される中、清涼感と透明感、そして芯のある響きを兼ね備えた礼衣の歌声がどのようにメロディを彩るのかも、『日曜日のメゾンデ』の楽曲の聴き所のひとつだろう。

礼衣
礼衣

 そして、このような企画形式となる以上、大勢の興味はやはり携わる楽曲制作陣と、着想元になるサンデー作品のラインナップにある。すでに先陣を切る何曲かのタッグについては先日数曲が発表されており、その中にはナユタン星人×『写らナイんです』(コノシマルカ)や大漠波新×『アイツノカノジョ』(肉丸)、sakuma.×『サイコアイズ』(カトウタカヒロ)といった、音楽/マンガともに近年人気を博す面々のタッグもあれば、AKASAKI×『天使な小生意気』(西森博之)という意外性抜群の世代間コラボも。

マサラダ
ナユタン星人
大漠波新
sakuma.
AKASAKI
ふるいけ(イラストレーター)
白井もも吉(『偽物協会』作者)
マサラダ
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マサラダ
マサラダ
ナユタン星人
大漠波新
sakuma.
AKASAKI
ふるいけ(イラストレーター)
白井もも吉(『偽物協会』作者)
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 楽曲は今後も複数配信予定で、着想元となるマンガは現在連載中の作品からすでに完結している往年の名作まで、多彩なラインナップが登場する。音楽のみならず従来からマンガカルチャーも愛する人にとっては、それもまた注視すべき要素のひとつに違いない。

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