テイラー・スウィフト、カニエ&キム夫妻とのバトルの行方は? 衝撃の新曲リリースから読む
さらに渡辺氏は、現地時間8月27日に公開された「Look What You Made Me Do」のMVに言及した。
「宿敵であるケイティが司会を務める『VMA(2017 MTV Video Music Awards)』の場で、MVが解禁されたことにも驚きました。しかもその内容も、これまでのテイラーをテイラー自身が徹底的に打ちのめし、かつバカにしているようなもの。古くからのファンはとにかく驚いたのでは。すでにビヨンセの「Formation」に似ていると騒がれてMV監督のジョセフ・カーンが弁明したり、バスタブのシーンはキム・カーダシアンがパリで強盗事件に逢ったことを想起させるのではなどの意見も飛び交ったりしていますが(参考:'Revenge doesn't suit you': Taylor Swift sparks backlash from fans as she appears to 'mock' the moment Kim Kardashian was robbed at gunpoint in Paris in new music video(mail Online))、この強烈な作品をテイラー自身がどう受け止めているかも気になります」
最後に渡辺氏はテイラーの変化には今のアメリカの風潮も影響しているのではないか、と指摘した。
「アメリカ大統領選挙の際、ビヨンセ、リアーナ、ケイティ・ペリーなど多くの女性ポップアーティストたちが自分の政治的なスタンスをしっかり表明していました。一方テイラーは政治的な発言は一切しないことで知られていて、過去に「宗教や政治に関してはまだ発言は控えます」と言っていたほど。トランプが大統領になって大規模なデモが行なわれるなど、アメリカは今揺らいでいて、ポップスターも政治的メッセージを発信すべきという風潮があります。そんな中で発言を謹んでいるテイラーは少しメッセージ性が弱い気がしますよね。だからこそ、彼女は純然たるポップスターだとも言えるのかもしれませんが、今のアメリカで求められているポップスはそういうものではない気がします。そこに対して彼女がどんなアルバムを作ってきたのか、楽しみですね。最近、特にヒップホップの世界ではアルバムをサプライズリリースするというのがトレンドの一つですが、テイラーはすでに11月発売のアルバムの告知をしているので、今からカウントダウンができていろんな意味でドキドキしています」
多くのリスナーに衝撃を与えた新曲「Look What You Made Me Do」。11月に発売されるアルバムには他にどんな楽曲が収録されるのか。SNSでの発言も含め、テイラーの行動から目が離せない。
(文=村上夏菜)