インディーズ時代に武道館フリーライブ達成 藤田麻衣子が今、メジャーに進出する理由とは?
3月26日に、シングル『涙が止まらないのは』でメジャーデビューした、シンガーソングライターの藤田麻衣子。彼女の音楽活動のスタートは2004年。その後、シングル『恋に落ちて』を2006年にインディーズでリリースし、7年というキャリアを経てのメジャーデビューとなった。
その7年間、フリーライブを中心に活動してきた彼女。着実にファンを増やし、2012年には渋谷公会堂をソールドアウトさせ、2013年7月にはNHKホールでのワンマンライブを成功させた。そして2013年10月11日には、これまでに47都道府県52カ所で行ってきたフリーライブの集大成として日本武道館での弾き語り無料ワンマンライブを行い、8000人を集客した経歴を持つ。すべての楽曲の作詞作曲を手がけ、7thシングル『ねぇ』、8thシングル『高鳴る』はTVアニメ『緋色の欠片』、『緋色の欠片 第二章』の主題歌となり、高セールスも記録した。
今の音楽シーンにおいてメジャーデビューをせずに、インディーズで活動し続けるアーティストは多い。ライブの動員数、CDの売上を見る限りでは藤田麻衣子も、このままインディーズでも順調に活動を続けられるアーティストだと言えるだろう。ではここに来て藤田麻衣子がメジャーデビューをした理由は何なのだろうか。彼女の楽曲を中心にその理由を探ってみたい。
藤田麻衣子の楽曲の中でも、多くのファンが支持する楽曲は4枚目のシングルとしてリリースされた『あなたは幸せになる』だろう。等身大の恋愛をテーマにした歌や応援歌を数多く発表している彼女。この楽曲も、恋愛や日常の生活に疲れた人の心に寄り添うような暖かいバラードで、“よくがんばったね”という歌詞から始まる語りかけるような歌が印象的な一曲だ。ピアノを主体に最低限にアレンジを施したサウンドによって、彼女の歌はリスナーの心によりダイレクトに伝わり、支持を得たのではないだろうか。フリーライブに訪れるファンは大半が女性で、10代後半から20代後半の女性も多く、自分の心の代弁者として藤田麻衣子の歌を聞いているのだろう。
メジャーデビュー曲となった『涙が止まらないのは』からも感じることができるように、彼女の歌詞には物語性があり、その物語が進んでいくようにメロディーが美しく構築されている。それらは、今の音楽シーンで流行っているEDMや高速テンポとは距離を置いた楽曲であり、古くから聴かれ続けてきた良質なJ-POPを思わせる。彼女の楽曲はある種の普遍性を持ち、純粋に楽曲の良さで幅広く支持されるアーティストとしての可能性を持っている。事実、2012年7月18日にリリースした5thアルバム『1%』は、オリコン総合デイリーチャートで14位、2013年2月13日にリリースしたベストアルバム『BEST ALBUM ~緋色の欠片~』は同デイリーチャートで10位を記録した。藤田麻衣子のメジャーデビューは、歌とメロディーというJ-POPの可能性を改めて提示するものになるのではないだろうか。
(文=編集部)
■リリース情報
『涙が止まらないのは』
発売:3月26日
価格:初回生産限定盤(CD+DVD) ¥2,000(税抜)
通常盤(CD) ¥1,200(税抜)
〈CD収録内容(初回生産限定版・通常盤)〉
1.涙が止まらないのは
2.つぼみ
3.可愛くなりたいと思った日
4.手紙 ~愛するあなたへ~( 弾き語りVer.)
5.涙が止まらないのは(Instrumental)
6.つぼみ(Instrumental)
7.可愛くなりたいと思った日(Instrumental)
〈DVD収録内容(初回生産限定版)〉
『涙が止まらないのは』Music Video
日本武道館弾き語りLIVE(2013.10.11)
1.つぼみ
2.泣いても 泣いても
3.サクラ
※初回限定盤特典:藤田麻衣子 Acoustic Live Tour 2014 CD封入先行予約(抽選)シリアルナンバー封入
■ライブ情報
『藤田麻衣子 Acoustic Live Tour 2014』
5/13(火) 大阪・心斎橋BIGCAT
5/14(水) 名古屋・ダイアモンドホール
5/21(水) 宮城・仙台Rensa
5/31(土) 東京・AiiA Theater Tokyo
6/01(日) 東京・AiiA Theater Tokyo