石原さとみ、冷酷な計画を決行 『高嶺の花』裏切られた峯田和伸から見える“優しさと臆病さ”

『高嶺の花』峯田和伸の優しさと臆病さ

 散々やり尽くされているダスティン・ホフマン主演の映画『卒業』のパロディーを、2018年に改めて見ると新鮮に映る。8月15日に放送されたドラマ『高嶺の花』は、もも(石原さとみ)と直人(峯田和伸)の結婚式の最中に、拓真(三浦貴大)が乗り込み、ももを連れ去るシーンで幕を閉じた。

 拓真と恋に落ちたことで、華道の後ろ生けに必要な“もう1人の自分を見る力”を失ったもも。前回の放送で、命と引き換えにももを産んだ母親の想いを知った彼女は、華道を続け、家元になる覚悟を決めた。そして今回、衰えた華道の才能を取り戻すため、ももは“罪悪感”を自分に植え付けようとする。

 アメリカの心理学者ジューン・P・タングニー氏は、罪悪感を便利な感情だと考えている。罪悪感というのは、自分が生み出した害を自ら修復させようとする力を持っているからだそう。つまり、ももは直人を裏切って傷つけた罪悪感を、家元になるモチベーションとして利用しようと試みたのだ。罪と向き合い、その重さに気付き、背負い続けることで、ももは家元への道のりを決して逃げ出すことのできない一本道に変えようとする。

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