石原さとみ、艶っぽさ全開 『高嶺の花』“ベッドシーンの翌朝”に溢れる幸福感と美しさ
ドラマ『高嶺の花』(日本テレビ系)第4話の石原さとみは、今まで見た中で最も艶やかと言っても過言ではなかった。もも(石原)と直人(峯田和伸)が初めてキスを交わした第3話に続き、第4話のラストシーンでは、ももが直人をリードする形で肉体的に結ばれる。薄暗い中、着物の帯と結った髪をするりするりと解いていく姿は、華道家でもキャバクラ嬢でもない“真のもも”が姿を現したようだった。
そして8月8日に放送された第5話は、事を終えた2人が幸福感溢れる朝を迎えるシーンから始まる。映画やドラマなどにおける、“事後の翌朝”は演出家の手腕が光る。下着を早々と身に着け、何事もなかったように別れたり、白いシーツの中で身を寄せて会話を弾ませたりと、2人のその瞬間の関係性が顕著に現れるからだ。
“事後の翌朝”に人々が趣を感じるのは、遡れば平安時代にはすでにあった概念。夫が妻の家に通う“通い婚”が一般的だった平安時代は、男が女に後朝(きぬぎぬ)の文を送っていた。後朝、つまり“事後の翌朝”のシチュエーションに重きを置くという考えが、時が流れても変わらずに残っているのは、非常に興味深い。本作の“後朝”は、石原の美しい背中と寝顔、そして2人で食べる朝食が印象的に映し出される。