『ホットスポット』第1話の伏線回収で菊地凛子が“ラスボス”に 爆笑の毒舌音楽演出も

『ホットスポット』(日本テレビ系)が3月16日にいよいよ最終回を迎える。第9話で明らかになるのは、レイクホテル浅ノ湖の取り壊しに、富士浅田市の新市長・梅本雅子(菊地凛子)とオーナー(筒井真理子)が一枚噛んでおり、裏には梅本の不正、つまりは2人で賄賂を受け取ろうとしていた。『ホットスポット』のラスボス的存在と言えよう。
清美(市川実日子)たちの仕事先は今よりもむしろ良くなり生活は保証されているが、高橋(角田晃広)にとっての身体を癒す“ホットスポット”である温泉はなくなってしまう。その未来を変えるため、高橋がオーナーの事務所に忍び込み、ホテル売却の合意書を盗み出すというのが第9話の内容だ。
清美たちの同級生で小学校時代に石油ストーブで鼻くそを焼いていたことでお馴染みの“ミノケン”こと蓑田賢治(前野朋哉)が弁護士として初登場。さらに、あやにゃん(木南晴夏)の夫(田村健太郎)が市役所勤めで、そこから梅本の不正が明るみになっていく。すでにSNSで話題になっていたためそれほどの驚きはないものの、第1話のファミレスで清美たちのボックスシートのすぐ近くにいたのがあやにゃんの夫で、しっかり2カ月前の伏線として回収される。

高橋が聴力をアップさせていた時、聴こえてきていたのは「梅本さんの指示で」と言う会話だった。また、集まりの場としてスナックを提供したのは、清美たちの同級生ののんちゃん(MEGUMI)。これら全員が、高橋が宇宙人であることを知ることになるのだが、「特別ね」と高橋自身も判断の基準がガバガバになっているのが面白い。

そして筆者が第9話で最も笑ったのは、あやにゃんの毒舌に再び火が点くシーン。第4話で自転車を盗まれ「クソが」と、途中から「きらきら星」がかかり、あやにゃんの“刺激的な言葉たち”を自主規制していたが、今回は梅本市長に向けての罵詈雑言にクラシックがかかる。それにのんちゃんが加勢しているのに妙に説得力があるし、納得するしで、また面白いのだ。あやにゃんの夫も、「(まただ……)」というような台風が過ぎ去るのを待っているかのような表情をしているのがまた芸が細かい。