仲野太賀×池松壮亮は流石の相性抜群! 『豊臣兄弟!』初回から“王道”の面白さ

『豊臣兄弟!』初回から“王道”の面白さ

 仲野太賀が主演を務めるNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』が1月4日にスタートした。

 『豊臣兄弟!』は、豊臣秀吉の弟・豊臣秀長の波乱万丈の生涯を描いた物語。のちの秀長となる小一郎を仲野、のちの秀吉となる藤吉郎を池松壮亮が演じる。

 『どうする家康』(2023年)以来3年ぶりの戦国大河となり、『太閤記』(1965年)や『秀吉』(1996年)といった秀吉を主人公とした大河はこれまでにもあり、“三英傑”の一人として多くの大河に登場してきた秀吉の一方で、その弟の秀長をメインキャラクターに据えた大河は今回が初となる。

 織田信長の死後、貧しい農民、足軽という出自から驚異的な出世を遂げ、日本統一を成し遂げた秀吉。その兄を陰から支え、“天下一の補佐役”と称されたのが秀長である。

 第1回「二匹の猿」で印象的に描かれているのは、兄弟としてのコンビネーションとそれぞれの強烈な人柄だ。8年ぶりの再会を果たした小一郎と藤吉郎。信長(小栗旬)の重臣・柴田勝家(山口馬木也)の屋敷で起きた盗みの疑いを晴らすため、兄弟は織田家の台所方・横川甚内(勝村政信)を捕らえる。見回りに出ていながら灯りを持たない横川を怪しく思ったのは小一郎、そして小一郎を庇うようにして迷いなく横川を切り捨てたのは藤吉郎だった。

 横川の懐に入っていたのは信長暗殺を狙う美濃の大名・斎藤義龍(DAIGO)に、京での信長の動きを知らせる書状。手柄を挙げたかと思った兄弟だったが、丹羽兵蔵が先に計略を掴み、信長に伝えていた。

 褒美をもらえず落胆し肩を小刻みに震わせる藤吉郎だったが、顔を上げるとニッコリとした笑みを浮かべ、信長へと媚びへつらう。足軽大将かと思えばただの足軽、屋敷ではなく3坪ほどの粗末な小屋、小一郎と互角の剣の腕前と見せかけて人を躊躇なく斬る残忍さも持ち合わせている、そんな藤吉郎に小一郎は兄弟ながら恐怖を覚えていた。

 安藤サクラが務める冒頭の語りにて、「彼らは人たらし。決して心奪われませぬように」とあるように、特に秀吉については“人たらし”としてのエピソードは有名だ。相手の心を掴む人心掌握術の才覚、そして『どうする家康』でも描かれていた底知れぬ狂気的な恐ろしさがすでに初回から発揮されている。

 小一郎は対照的に争いを好まない揉め事を収めるタイプ。温厚で実務能力が高く、秀吉の暴走を抑えるブレーキ役だったとされているが、彼の機転と調整力は土砂崩れの現場で指揮する様子や冒頭の喧嘩を収める姿に描かれている。土砂崩れの現場にいた信長の目に留まり、藤吉郎とともに重要な任務を任されていくことになるのは言うまでもない。優秀で文武両道、権威はありながら威張らなかったという秀長ならではの、他者を思いやる憎めない優しさが、仲野が演じる小一郎から放たれている。

 小一郎と藤吉郎のそれぞれの思い人である直(白石聖)、寧々(浜辺美波)のヒロインとしての眩しさがありながら、信長を演じる小栗旬の風格も流石だった。大河『鎌倉殿の13人』(2022年)での主演、映画『信長協奏曲』(2016年)での信長役という否が応でも避けられぬ2つの視点がありながら、そこを超越していく小栗だけのカリスマ性に満ちた信長を演じている。

 『豊臣兄弟!』は、名もなき兄弟がどん底の暮らしから戦乱の世を天下人へと駆け上がる夢物語。第1回では、“二匹の猿”の絆と逞しさから、力強い王道の大河という印象を受けた。秀長の目線から描かれる秀吉の天下統一。そこから新たな“秀吉像”、兄弟のサクセスストーリーが見えてくる。

■放送情報
大河ドラマ『豊臣兄弟!』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/毎週土曜13:05〜再放送
NHK BSにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送
出演:仲野太賀、池松壮亮、白石聖、吉岡里帆、浜辺美波ほか
語り:安藤サクラ
脚本:八津弘幸
制作統括:松川博敬、堀内裕介
演出:渡邊良雄、渡辺哲也、田中正
音楽:木村秀彬
時代考証:黒田基樹、柴裕之
プロデューサー:高橋優香子、舟橋哲男、吉岡和彦(展開・プロモーション)、国友茜(広報)
公式サイト:https://www.web.nhk/tv/pl/series-tep-P52L88MYXY
公式X(旧Twitter):@nhk_toyotomi
公式Instagram:@nhk_toyotomi
写真提供=NHK

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