『あんぱん』鳴海唯の“キャラ変”が楽しい のぶの希望にあふれた記者としての道がスタート

「自分の目で見極め、自分の足で立ち、全力で走れ。絶望に追いつかれない速さで」
NHK連続テレビ小説『あんぱん』がついに後半戦に突入した。戦時中、周りに流されて間違った正義を信じてしまった反省から、今度こそ自分の手で確かなものを掴むと決意したのぶ(今田美桜)。

それにしても、人生というものは何が起きるかわからない。まさかのぶが記者になるとは。次郎(中島歩)が残したメッセージを解読するために始めた速記が記者・東海林(津田健次郎)との出会いを招き、のぶは新聞社の高知新報に入社することになった。第66話では、新聞記者となったのぶが取材に奔走する。
東海林に連れられ、さっそく現場に向かったのぶはGHQ将校から女性記者ということで興味を持たれる。すると、その場に居合わせた社会部の記者たちが悪意たっぷりに「女はえいにゃあ。笑いよったらえいがやもん」とチクリ。

高知新報は戦後初めて2人の女性記者を採用したが、それは所詮、男女同権に従っているという進駐軍へのアピールでしかないのだろう。記者としての仕事はほとんどなく、お飾りのような扱いを受けるのぶ。共に入社したもう一人の女性記者・琴子(鳴海唯)もお茶汲みに徹していた。
それでも、のぶはへこたれなかった。「現場へ行け。足で稼げ。目と耳で感じろ」と東海林からアドバイスをもらったのぶは一人で闇市に出かけ、手当たり次第に取材して回る。そこで出会ったのが、孤児の幸男(阿久津将真)だ。八百屋で野菜を盗むも、思い留まって返しにきた幸男に興味を持ったのぶは話を聞くことに。幸男は大阪空襲で家を失い、親族を頼って高知に来たが、ろくに食べられずに町を一人でさまよっていた。





















