山本舞香が体現した“愛されツンデレ像” 『めおと日和』芙美子役は納得のキャスティング

純情なヒロインを演じることもある一方で、若い頃からクールで強気なキャラクターを得意としてきた山本。ドラマ『チア☆ダン』(TBS系)や映画『ひるなかの流星』など、素直ではない態度を取ってしまう女子高生を演じることも多かった。初の朝ドラとなった『おむすび』(NHK系)では、ヒロイン・結(橋本環奈)にはじめは明らかな嫌悪感を示す栄養学校の同期・矢吹沙智を演じた。結の過去や努力に触れて少しずつ心を開いていく姿と素直になれずに結や佳純(平祐奈)にイジられる姿には、これぞツンデレといった趣があった。若さ故の意地を表現するのが抜群に巧い。
芙美子は、これまで山本が演じてきたようなツンデレキャラのような子どもらしい意地はないように見える。一方で、自身の生い立ちから当時は珍しかった職業婦人を目指し、縁談を避けようとする姿からは、誰にも頼らずに生きなければならないと強い意思を持っているように感じられる。これまでとは違う大人であり自分を守っているからこそのツンとした態度にはこれまでの作品にはない味わいがある。

強く生きてきた芙美子からすれば、結婚をきっかけに瀧昌を愛し、置かれた環境を楽しもうとする健気な強さを持つなつ美との出会いは生き方を考えるヒントになったのかもしれない。そして、そのタイミングで出会った食えない男・深見の他者への優しさと自由な考え方により、少しずつ心を解き、想いを寄せるに至ったのだろう。山本の芝居からは、芙美子が語らないこれまでの生い立ちや心情の変化、深見への想いを伝える力がある。

想いが通じ合ったからには、ぜひふかふみの結納と新生活の始まりまで描き切ってほしいところ。第9話の最後、緊急招集によって集められた瀧昌と深見。艦内での大きな揺れにより、階段から落ちてしまった深見に何もなければいいが……。
参照
※ https://x.com/24hachi1/status/1930626379747610888
西香はちによる同名コミックを原作としたハートフル・昭和新婚ラブコメ。昭和11年を舞台に交際ゼロ日婚からスタートする、歯がゆくも愛らしい“新婚夫婦の甘酸っぱい時間”を丁寧に描く。芳根京子の俳優デビュー作『ラスト♡シンデレラ』(フジテレビ系)を手がけた平野眞が演出を担当する。
■放送情報
『波うららかに、めおと日和』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:芳根京子、本田響矢、山本舞香、小関裕太、小宮璃央、咲妃みゆ、小川彩(乃木坂46)、戸塚純貴、森カンナ、高橋努、紺野まひる、生瀬勝久、和久井映見ほか
原作:西香はち『波うららかに、めおと日和』(講談社『コミックDAYS』連載)
脚本:泉澤陽子
音楽:植田能平
主題歌:BE:FIRST「夢中」
プロデュース:宋ハナ
演出:平野眞
制作協力:FILM
制作著作:フジテレビ
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