中条あやみ、芝居に繋がる“人”への興味 「“人間ってなんだろう”と考えることがおもしろい」

中条あやみ、芝居に繋がる“人”への興味

「人間ってなんだろう」と考えることがおもしろい

ーー中条さんはモデルとしても活躍されていますが、モデルとしてのキャリアが俳優業に影響を与えていることはありますか?

中条:カメラを意識する感覚はモデルのお仕事を通して身についたと思います。ライトの角度でどう映るか、なんとなくイメージできるようになったのはモデルでの経験が活きています。ただ、モデルは“自分を見せる”仕事で、俳優は“自分を消す”仕事。その違いはすごく大きいです。両方の経験があることで、表現の幅は広がったかもしれません。

ーージャンル問わずさまざまな作品に出演されていますが、出演する作品に関して、ご自身の中で何か意識していることはありますか?

中条:自分の中で特に何かを意識していることはないんですが、毎回“ご縁”だと思っています。「この役がいま自分に巡ってきたのは何かの意味があるんだ」と。だからこそ、どんな役でも愛を持って向き合いたいし、誰よりもその役を好きでいられるように努力したいと思っています。

ーー役への“愛”を大事にされていると。

中条:そうですね。日頃から“人を見ること”が好きなんですよね。今回の映画もそうなんですけど、「人間ってなんだろう」と考えることがおもしろくて。良いところも悪いところも含めて、人ってすごく興味深い存在だと思うんです。その興味があるからこそ、お芝居がおもしろいと感じられるのかもしれません。最近になってそう感じるようになりました。

ーーそれまでは違ったんですか?

中条:俳優業って、なんか不思議な仕事というか、正解がないからこそ「私に合ってるのかな?」とずっと悩んでいたんです。ただ、少なくともこの仕事が好きだし、人間について考えるのも好きだから、それをお芝居に活かせたらいいなと思えるようになりました。

ーーこれまでのキャリアの中で転機となった作品はありますか?

中条:お芝居に対する価値観が変わったのが『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)でした。主演の鈴木亮平さんが本当に命がけで役に挑まれていて、その姿を間近で見て「こんなに全力で芝居に向き合っている人がいるんだ」と衝撃を受けました。鈴木さんの背中から学ぶことがたくさんあって、「自分もまだまだ頑張らなきゃ」と思えた現場でした。

ーー最後に、中条さんが目指す俳優としての将来像を教えてください。

中条:正直、明確なビジョンはあまりイメージできなくて。不器用なので、目の前の作品にひとつずつ全力で向き合うしかないなって。でも、どんな役でもちゃんと愛して、深く掘り下げていける俳優で居続けたいと思っています。

■中条あやみ
モデル/女優
1997年2月4日生まれ、大阪府出身。映画・ドラマ・雑誌・CMを中心に幅広く活動中。
『君と世界が終わる日に』(NTV系)、『TOKYO MER~走る緊急救命室』(TBS系)、映画『あまろっく』などの話題作に出演。2025年の誕生日には、自身初のフォトエッセイ『明日へのことば』(幻冬舎)を発売。待機作として『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』が8月1日公開予定。

■公開情報
『#真相をお話しします』
全国公開中
出演:大森元貴、菊池風磨、中条あやみ、岡山天音、福本莉子、伊藤健太郎、栁俊太郎、綱啓永、田中美久、齊藤京子、原嘉孝、桜井ユキ、山中崇、秋元才加、大水洋介、伊藤英明
監督:豊島圭介
脚本:杉原憲明
企画・プロデュース:平野隆
エグゼクティブプロデューサー:大脇拓郎
原作:結城真一郎『#真相をお話しします』(新潮文庫刊)
主題歌 :「天国」Mrs. GREEN APPLE(ユニバーサル ミュージック / EMI Records)
制作:ツインズジャパン
配給:東宝
©2025 映画「#真相をお話しします」製作委員会
公式サイト:https://shinso-movie.jp/
公式X(旧Twitter):@shinso_movie
公式Instagram:@shinso_movie
公式TikTok:@shinso_movie

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