中条あやみ、芝居に繋がる“人”への興味 「“人間ってなんだろう”と考えることがおもしろい」

中条あやみ、芝居に繋がる“人”への興味

 興行収入17億円を突破するなど大ヒットを記録している『#真相をお話しします』。W主演を務める大森元貴と菊池風磨をはじめ豪華キャストが集結している本作において、終盤のキーパーソンとなる「ヨガ教室経営者」を演じているのが中条あやみだ。「嫌な女に見えるといいな」と思いながら演じていたという物語の鍵を握る存在としての役作りや、SNSとの向き合い方、俳優業への率直な思いについて、中条に語ってもらった。

「知らないほうがよいことまで知りすぎてしまう時代」

ーー初めて台本を読んだとき、どんな印象を受けましたか?

中条あやみ(以下、中条):まず、「ちょっと新しいな」と思いました。一見ポップに見えるんですけど、しっかりとメッセージが込められていて。SNS社会の今だからこそ響く内容で、「現代を生きる人のための映画」だなと感じました。日本中、世界中の人に届いてほしいテーマですね。

ーー映画の情報が発表される前、キャストのみなさんが「#ひみつぽーず」のハッシュタグとともに、唇に人差し指を当てるポーズの写真をSNSに投稿していたことも大きな話題になりました。

中条:面白かったですよね。劇中でもSNSが鍵を握るんですけど、現実でもまるで作品と連動しているかのような展開があって。ひみつぽーずの投稿だったり、企画段階からすごく現代的で、新しい形の映画体験になっていると思います。

ーー中条さんが演じられたのは、「ヨガ教室経営者」です。物語の後半で一気に存在感を放つ重要なキャラクターでしたが、役づくりはどうされましたか?

中条:実はそこまで細かい役づくりはしていないんです。ただ、自分の演じた「ヨガ教室経営者」が、どんな人生を歩んできたのかは想像しました。生い立ちだったり、どういうことがあって今に至るのか。その“空白の時間”を考える必要はありました。あとは「嫌な女に見えるといいな」と思いながら演じていました(笑)。

ーーその狙いはしっかり届いていたと思います(笑)。

中条:よかったです。褒め言葉として受け取ります(笑)。

ーーSNS時代を描いた作品ですが、中条さんは日常的にSNSと接している中で、何か感じることはありますか?

中条:SNSってすごく便利な一方で、本当に気をつけなきゃいけないものだなと感じます。たとえばX(旧Twitter)では、誰かがふとつぶやいたことが大きな波紋を呼んでしまうこともある。知らないほうがよいことまで知りすぎてしまう時代になっていると感じます。情報の選択が本当に難しいです。

ーーSNSとの付き合い方で気をつけていることはありますか?

中条:やっぱり言葉の扱いにはすごく気をつけています。一度出したものは取り返せないので。私たちは表に出る仕事だからこそ、発信に対して意識している部分もあるかもしれません。逆に一般の方のほうがそういった意識が薄くなりがちで、知らぬ間に自分の情報を発信してしまっていることもある。そこが一番怖いですね。

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