『対岸の家事』中谷夫婦の誤解が解ける “詩穂”多部未華子と“虎朗”一ノ瀬ワタルには亀裂が

「大事なことほど話すのが怖い。言いづらくて先延ばしにしちゃう(中略)ちゃんと話さなきゃ。大切な人とすれ違わないためにもちゃんと」
それぞれの夫婦が“ちゃんと話さなきゃいけないこと”と向き合うことになった『対岸の家事〜これが、私の生きる道!〜』(TBS系)第8話。

虎朗(一ノ瀬ワタル)の前で、第二子について切り出すタイミングを見失い続けている詩穂(多部未華子)。はなから互いに恋愛感情などなく、結婚という名の協定を結んだと思っていたのに、なんだか自身の中に渦巻く複雑な感情に戸惑う中谷(ディーン・フジオカ)。夫(川西賢志郎)の転勤に伴い仕事を手放し、専業主婦になろうとする礼子(江口のりこ)など、それぞれにすれ違いの種を抱えている。

特に不器用な中谷は、妻・樹里(島袋寛子)に第二子出産提案書をプレゼンした挙句、「スポイトでもいいかもね」と接触を伴わない方法を提案されていた。妻とその上司との距離感も気になるものの、自分たちは契約結婚と思い込んでいるあまり、素直にその嫉妬を認められず口にもできず、モヤモヤを抱える。

そこに、専業主婦で教育虐待の要素もはらむ母親とのトラウマが呼び起こされ、思わず自身の娘にまで手を上げそうになった自分に心底がっかりし、突然離婚を切り出す中谷。この極端さがまた彼らしい。「親失格」という概念にやけに囚われる中谷の様子に、身に覚えがある人は少なくないだろう。