『イグナイト』で発揮される及川光博の七変化 殺風景な会議室を“見せ場”にした粋な演出も

『イグナイト』で発揮される及川光博の七変化

 轟(仲村トオル)や浅見(りょう)、そして桐石(及川光博)たちが「大きな闇が潜んでいる」とにらむ、5年前に宇崎(間宮祥太朗)の父・裕生(宮川一朗太)が起こしたバス事故。5月16日放送の『イグナイト -法の無法者-』(TBS系)第5話では、その事故に関与していると思しき湊市の市長・音部(髙嶋政伸)に斬り込むチャンスが早速訪れる。そしてその地盤固めとして動くのが、“カメレオン桐石”との異名をもつ桐石だ。

 湊市の市役所で、職員の女性がパワハラを理由に自殺した事件が起きる。轟はその遺族をターゲットとして見据えるのだが、同時に音部を落とすための切り札として、音部の同級生でゴルフ仲間である食品会社社長の高島(羽場裕一)の弱みを握るべく桐石に潜入を依頼。さらに宇崎をインターンとして桐石に同行させることに。轟や伊野尾(上白石萌歌)が調査を進めるなか、今回の一件をパスした高井戸(三山凌輝)はスリースター法律事務所の千賀(田中直樹)と密会しているのである。

 これまでとは趣を変えて、“カメレオン桐石”の暗躍ぶりをたっぷりと楽しむ回に徹した今回のエピソード。第1話で描かれた山上工業のサイロ転落事故をめぐる一件でも、被告側の顧問弁護士として懐に入り込み、原告側に有利な情報を得るために動いていた桐石。今回はまず自ら国税調査官を装って高島に電話を掛け税務調査が入ることをチラつかせ不安にさせ、仕込みを雇って「税務調査に強い弁護士」と高島の耳に入れ、直接依頼をもらえるよう仕向ける。しかも、本物の国税にもタレ込んでおくなど抜かりない。

 さらに高島が銀座で豪遊している様子を写真に収めて軽めの弱みを握っておき、調査を乗り切るために必要だからと情報をすべて開示させる。そこで逆転の切り札となる情報をこっそり持ち出しつつも、もちろん本物の税務調査に際しては依頼人の利益となるよう万全の対応策を練り、きちんと“脱税専門弁護士”としての仕事をこなす。

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