『べらぼう』横浜流星自身の“思い”も蔦重とリンク 福原遥は小芝風花と“正反対”の花魁に

もちろん源内の影響は、いくつもの夢をともに語り合った田沼意次(渡辺謙)の中にも深く根付いている。活気づく城下町を見て、「ここ相良は源内とワシが思い描いた通りの国となった」と満足そうにうなづく意次。しかし、もっとこのような光景を広げていこうと意気込むも、息子・意知(宮沢氷魚)の言葉はどこか届いていないように感じる。
仕事の成果に対して我が子のような思い入れを持ちながらも、実の我が子に対して耳を傾けられない意次に、もどかしい気持ちにもなった視聴者は少なくなかっただろう。そして、史実として意知に待つ未来を知る我々としては気が気でない。

一方、気になるといえば、蔦重に猛アプローチをかける花魁・誰袖(福原遥)の存在だ。このまま商売が上手くいけば、身請け話もいけるのではとけしかける。身を引くことで蔦重への愛情を示した瀬川(小芝風花)とは正反対のタイプだ。とはいえ、蔦重の中には瀬川と約束した夢がある。そんな関係性がこれからどのように変化していくのか、今後の見どころのひとつになりそうだ。

そして、周囲からはもう二度と戻って来るはずがないと思われている唐丸(渡邉斗翔)の才能を開花させたいという思いも、まだ諦めてはいない。そして、いつか唐丸と話していた通りに、様々な画風で絵を描く謎の絵師・豊章が出現したことで心が騒ぐ。
横浜流星、『べらぼう』新章への思い 「明日が来るのが楽しみだなと思ってもらえるように」
毎週日曜日に放送されているNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』。5月4日放送回からの新章を前に、主演の横浜流星のインタ…蔦重の雰囲気は、この第17話からグッと引き締まったようにも感じた。その希望と強い意志を感じさせる眼差しは、この大河ドラマに挑む横浜流星の思いとリンクしているようだ。「蔦重だったらどうするんだろうとか、自分だったらこうするけどとか、お互い背中を押し合っているという気持ちでもいます」とは、この回に向けて横浜が寄せたコメントだ(※)。まだまだ蔦重を生きる横浜の歩みは続く。去っていった人たちからもらったものを胸に、新たな人たちとの出会いを積み重ねながら。そのことが嬉しく感じられる新章の幕開けだ。
参照
※ https://realsound.jp/movie/2025/04/post-2005166.html
■放送情報
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』
総合:毎週日曜20:00〜放送/翌週土曜13:05〜再放送
BS:毎週日曜18:00〜放送
BSP4K:毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送
出演:横浜流星、小芝風花、渡辺謙、染谷将太、宮沢氷魚、片岡愛之助
語り:綾瀬はるか
脚本:森下佳子
音楽:ジョン・グラム
制作統括:藤並英樹
プロデューサー:石村将太、松田恭典
演出:大原拓、深川貴志
写真提供=NHK























