劇場版『名探偵コナン』名物“爆破シーン”の遍歴 約30年の歴史から印象深い爆発を振り返る

劇場版『コナン』“爆破シーン”の遍歴を辿る

 劇場版シリーズ最新作『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』が4月18日に公開されることを記念して、日本テレビ系『金曜ロードショー』にて3週連続で過去の劇場版シリーズ作品が放送されている。

 今回の新作では、長野県の八ヶ岳を舞台に、長野県警のメンバーである大和敢助や諸伏高明、上原由衣が活躍。また、いつもは“迷探偵”ぶりを発揮している毛利小五郎がキーパーソンとなることが明らかになっていることから、過去に小五郎が活躍を見せた『名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)』が4月4日、『名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)』が4月11日にそれぞれ放送。そして4月18日には、2024年に公開されシリーズ最高となる興行収入158億円を記録した『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』が本編ノーカットで初放送され、新作の初動に勢いをつける構えだ。

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 劇場版『名探偵コナン』といえば、派手なアクションと爆発シーンが大きな見どころの一つ。TVアニメ版では長らく東京ガスがスポンサーだったことから爆発シーンがNGだったという都市伝説も存在する。劇場版ではその分を取り戻すかのように、毎回大規模な爆発が繰り広げられている。唯一、京都を舞台にした『迷宮の十字路(クロスロード)』は爆破シーンがなかったことで知られているが、実は予告編には2回の爆発シーンが含まれていたことが確認されており、筆者は実在する京都の寺社に配慮したためではないかと推測している。

 今回、第28作目となる最新作『隻眼の残像』の公開にあわせて、これまでの劇場版の中での爆発の遍歴を、特に印象深かった名シーンとともに振り返ってみたい。

 1997年公開の『時計じかけの摩天楼』は、第1作目とあって、近年の劇場版のような派手なアクションは控えめだが、それでもクライマックスは映画シリーズでも屈指の名シーン。米花シティービルに仕掛けられた爆弾が爆発し、出口をふさがれた蘭が、残った爆弾の解除に挑む。 最後に赤か青の導線の2択に迫られる姿に観客は息をのんだ。1998年の『14番目の標的(ターゲット)』では、操縦者の目薬に仕掛けられた罠が原因でヘリコプターが墜落し爆発するなど、初期作品から爆破シーンは物語の重要な要素として描かれてきた。

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 2001年の『天国へのカウントダウン』では、ツインタワービルが爆破され、少年探偵団が爆風を利用して脱出する場面がスリリングな展開に。車を発進させるタイミングを間違えれば死んでしまうが、そのためには30秒ぴったり数えなければならない。カウントを成功させることができた歩美の胸キュンな理由に男子のハートも爆発させられたことだろう。2005年の『水平線上の陰謀(ストラテジー)』では、豪華客船・アフロディーテ号が爆破されるなど、スケールの大きな爆破シーンが続き、2008年の『戦慄の楽譜(フルスコア)』では堂本音楽ホールに仕掛けられた爆弾が次々と爆発し、特にパイプオルガンの鍵盤による仕掛けは観客に強烈な印象を与えた。

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