世界的ヒット『おつかれさま』に号泣者続出 IU×イ・ジュニョン×キム・ソンホの切ない恋模様

一方、クムミョンは、ヨンボムと別れた痛手をエスンとグァンシクの元に帰ることで癒す。突然帰ってきたクムミョンに、大喜びのエスンとグァンシクが微笑ましい。エスンは、いそいそと台所にたち、グァンシクはストーブで娘の体を温める。さらに、グァンシクは、クムミョンを漁船に乗せて朝日を見に連れて行く。エスンはふたりのために愛情のこもったお弁当を持たせ、グァンシクは「朝日は元気をくれるぞ。父さんは毎回祈る、お前たちが幸せになれるようにと」と話す。心に傷を負ったクムミョンへの両親の労わりと愛が沁みる。大切な娘が痛手を負って帰ってきたのを世話する両親の姿に涙腺を刺激され、悲しくて泣かされ、温かさに泣かされ、このドラマはたくさんの涙を流させる。
クムミョンが、「父グァンシクが自分よりも遅く起きた日はない」と懐古するところで、自分の両親のことを思い出した人もいるだろう。「父さんが稼げば家族が長く寝ていられる」というグァンシク。第2章「夏」での娘と父の場面も感動的であった。多くの人を泣かせたグァンシクとクムミョンのバス停での別れの場面。娘を見る父親の脳裏には、いつまでも幼き頃の姿があり、目に映る姿は、現在の姿に重なる幼き頃のままなのだろう。筆者の父もグァンシクと同じように、“親にとって子供はいつまでたっても子供なんだ”と言っていたのだが、多くの人が自分の両親を思い出し、懐古し、親から受けた無償の愛に想いを馳せる時間を与えてくれ心の滋養となる。
さらに、本作では、IUが一人二役を演じているおかげで、彼女と人気スターたちであるパク・ボゴム、イ・ジュニョン、キム・ソンホらとのラブケミストリーも楽しめる。彼らと、次々に恋模様を繰り広げる胸キュン展開に胸をときめかせ、行方が気になっている。ヒューマンストーリーとロマンティックコメディの配合が抜群に絶妙で、観ていてスムーズに心に染み込んでいくのだ。
いよいよ残すところ最後の章である「冬」のみで、クライマックス目前だ。予告では、クムミョンの花嫁姿が披露されており、彼女が選んだ相手が映らないことから気になって仕方がない。キム・ソンホ演じるチュンソプであろう、あってほしい! 「IUとキム・ソンホのロマンスが観たい!」と願っている。
最後になるが、本作を観ていて感じるのは、俳優たちがその持てるポテンシャルを最大限に発揮し、楽しんで演じていることが伝わってくることだ。人生の「四季」を紡いでいることから、ドラマを観ていると、名監督、名作家、名優たちによって編成された超一流のオーケストラが奏でるヴィヴァルディの「四季」の演奏を観ているような気持ちにさせられている。本作の終焉後は、スタンディングオベーションで鳴り止まない拍手喝采が世界から送られるだろう。
参照
https://www.netflix.com/tudum/top10/tv-non-english
■配信情報
『おつかれさま』
Netflixにて独占配信中
出演:IU、パク・ボゴム、ムン・ソリ、パク・ヘジュン
演出:キム・ウォンソク
脚本:イム・サンチュン
























