世界的ヒット『おつかれさま』に号泣者続出 IU×イ・ジュニョン×キム・ソンホの切ない恋模様

『おつかれさま』IUたちの切ない恋模様

 Netflixで独占配信中の『おつかれさま』が世界的に大バズりしている。Netflixランキングでは、世界42カ国でTOP10入りしており、グローバルランキングでも、4位→2位→1位と着々と順位を上げて堂々の王座についた。本作は、済州島で誕生した主人公の生涯を80年にわたり紡いだもので、人生に起こる悲喜こもごもの出来事や、親子愛や夫婦愛に人間愛と、人間が持つ普遍的な感情を描き、多くの人々の心に感動を与えている。中でも、没入力を深める強さを放つ、主演・IUの一人二役を筆頭に、パク・ボゴム、ムン・ソリ、パク・ヘジュン、ヨム・ヘランらが織りなす圧巻の名演技に号泣者が続出している。

※以下、第9話から第12話までのネタバレを含みます

 第3章の「秋」では、主人公エスン(若い頃をIU/中年期から現在をムン・ソリ)の娘クムミョン(IU一人二役)が中心の恋模様と、娘を思うエスンとグァンシク(若い頃をパク・ボゴム/中年期から現在をパク・ヘジュン)の夫婦が描かれた。ここでも、幼きエスン(キム・テヨン)と母グァンネ(ヨム・ヘラン)が登場し、子の知らない母の思いに涙腺を刺激される展開となった。

 娘クムミョンの留学費用を捻出するために、安アパートに引っ越したエスン一家。反抗期の長男ウンミョン(カン・ユソク)は、クムミョンを非難するも、エスンとグァンシクはクムミョンを庇う。エスンは、海女らと一緒に店を出すことを諦めて、露店での魚売りを続ける。

 一方、留学中のクムミョンは、エスンが露天商に戻ったことを知り涙する。そして、「もう決して彼らの夢を奪わない」と心が痛みによって成長し、両親のことを自分のために犠牲にはさせないと決意する。ソウルに戻ったクムミョンは、安い下宿先の粗末な部屋で暮らし始める。そんなある日、クムミョンの部屋に、下宿先の娘ブソン(チョン・イソ)が連れ込んだ恋人チュンソプ(キム・ソンホ)が逃げ込んでくる。クムミョンは、チュンソプを匿ってあげることにする。

 ある日、バイト先を探すクムミョンは、チュンソプと偶然再会し、彼から映画館のバイトを紹介してもらう。チュンソプは、映画館の看板を描く画家だったのだ。キム・ソンホが特別出演で登場し、思わずテンションが上がる! 野暮ったい感じの髪形に、メガネ姿の初登場シーンは、顔もすべてが映らず、キム・ソンホだと気づかないような演出だ。しかし、1990年に大ヒットした映画『ゴースト/ニューヨークの幻』のチラシを貼る場面で、被っている帽子をあげた瞬間、はっきりとキム・ソンホの顔が映りときめいたのは、筆者だけではないだろう(野暮ったい髪でもメガネでも、キム・ソンホのカッコよさは滲み出る)。

 クムミョンと彼氏ヨンボム(イ・ジュニョン)が、映画館で逢引きする場面を見たチュンソプが、嫉妬するのにときめいてしまう。チュンソプは、すでにクムミョンを意識しているので、恋の三角関係の始まりかとワクワク感が高まり、さらに没入させられるのは、キム・ソンホが放つ存在感の強さだろう。

 愛し合うクムミョンとヨンボムは、結婚を決めるも、ヨンボムの母親(カン・ミョンジュ)は、クムミョンを蔑み、ふたりの結婚に反対する。両家の顔合わせでも、ヨンボムの母親は、エスンとグァンシクの前でクムミョンを侮辱する。娘の幸せのためにと耐えるエスンとグァンシクの親心が切ない。ヨンボムの母親は、ついにエスンを呼び出し、婚約を破棄するようにエスンをも侮辱する。そのことを聞かされたクムミョンは、ヨンボムを愛しながらも、婚約を破棄して別れを告げる。

 IU演じるクムミョンが、イ・ジュニョン演じるヨンボムと愛し合う恋人同士の姿が、かわいいカップルでたまらない。だからこそ、親の反対で引き裂かれる展開に涙がこみ上げる。涙するクムミョンとヨンボムに感情移入して、彼女らと共に引き裂かれる辛さに涙する。その後、クムミョンと別れたヨンボムが、母親の望む結婚をさせられたことが描かれる。月日が流れて幸せそうでないヨンボムと、同じく幸せそうでない母親に、親の強すぎるエゴが親子共々を不幸にしてしまったのだ。

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