『まどか26歳』『119』『べらぼう』など、冬ドラマに声優が大渋滞 “演技のプロ”たちの力

ひとつは話題性の高さである。アニメ・特撮作品などで活躍する声優には、熱狂的かつ根強いファンがついていることが多い。自分の好きな声優が、普段とは異なるフィールドで活躍しているのを見つければ、ファンのテンションが上がるのは当然のこと。SNSのトレンドに、ドラマに出演した声優の名前が登場することも珍しくない。常に話題性を欲しているドラマの制作陣にとって、願ったりかなったりである。
もうひとつは確かな演技力だ。人気声優は、これまで尋常ではない数のアフレコをこなしてきた。当然、演技力は鍛え抜かれてきている。
また、声優としての活動と並行して、舞台俳優として活躍している声優も少なくない。もともとアニメや外国テレビドラマの草創期は、舞台でキャリアを積んできた俳優が兼業で声優の仕事を行ってきた。納谷悟朗、銀河万丈、神谷明など数多くの声優を輩出してきたテアトル・エコーは喜劇を上演する劇団である。同劇団に所属していた山田康雄のように「声優は役者の仕事の一つであり、声優という商売はない」という考えを持つ人物もいた。
やはりテアトル・エコーに所属していた田中真弓は現在でも数多くの舞台に立っている。宮野真守は7歳から劇団ひまわりに所属して数多くの公演に参加してきた。津田健次郎は豊川悦司らと同じ劇団円の演劇研究所に所属し、演劇活動を行っていた。関智一は「劇団ヘロヘロQカムパニー」の座長として活動を続けている。高木渉は「劇団あかぺら倶楽部」に所属して旺盛な舞台活動を行う。関と高木は舞台での共演も多い。声優と舞台は切っても切れない関係であり、ベテラン声優の多くは演技に関するプロ中のプロなのだ。
たしかな演技力があり、話題性もあるのであれば、声優をドラマに起用しない理由はない。特にベテラン声優にとって、顔出しの演技で活躍の場が広がるのは望むところではないだろうか。数年前からお笑い芸人を起用するドラマが増えて今では当たり前の光景になったが、今後は声優が出演するドラマが当たり前になるのかもしれない。
“お医者さんだって、幸せになりたい!”と願う主人公の研修医が、変わりゆく医療現場で戸惑いながらも、ベテラン医師たちの試練に立ち向かい、同期の仲間たちと励まし合って、医師として女子として、人生と向き合う姿を描く。
■放送情報
火曜ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:芳根京子、鈴木伸之、髙橋ひかる、大西流星、吉村界人、小西桜子、渡邊圭祐、堀田茜、佐野弘樹、岩男海史、小松利昌、信川清順、板倉俊之(インパルス)、 森田哲矢(さらば青春の光)、森カンナ、赤堀雅秋、溝端淳平、佐藤隆太、木村多江、奥田瑛二
声の出演:大塚明夫、大谷育江
原作:水谷緑『まどか26歳、研修医やってます!』『あたふた研修医やってます。』『離島で研修医やってきました。』(KADOKAWA刊)
脚本:前川洋一、船橋勧、松井香奈、村野玲子、原野吉弘
演出:井村太一、山本剛義、大内舞子
プロデュース:塩村香里、松本桂子
編成:武田梓
製作:TBSスパークル、TBS
©TBS
©Midori Mizutani/KADOKAWA
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/madoka26_tbs/
公式X(旧Twitter):@madoka26_tbs
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