国民的アニメで声優交代が成功した理由　木村昴、菊池こころら今注目の“2代目”たち

　長寿コンテンツ化したアニメでは、必ず生じることになるキャストの世代交代。最近でいえば、TVアニメ『ONE PIECE』フランキー役の声優変更が話題を呼んだ。この役柄は19年にわたって矢尾一樹が演じてきたが、2025年4月から木村昴が2代目を務めることになる。

　木村といえば『ドラえもん』の2代目ジャイアンとしてもお馴染みだが、ほかにもさまざまな国民的アニメで“2代目声優”が誕生している。とくに2024年には、一気に声優の世代交代が起きていたので、今回は彼らの活躍に注目してみたい。

2024年における声優交代のトピックス

　まず『ONE PIECE』では、6月22日に古谷徹がサボ役を降板。2代目サボ役に抜擢されたのは、『千と千尋の神隠し』ハク役などで知られる人気声優の入野自由で、8月18日に放送された第1116話からアニメに出演している。

　また『ちびまる子ちゃん』の主人公・まる子役に関しては、3月4日に逝去されたTARAKOさんの後任として、『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』のうちはサラダ役といった代表作をもつ菊池こころが抜擢された。

　同じく『ちびまる子ちゃん』では、2月4日の放送から“山田くん”こと山田笑太役の声優が交代。30年以上にわたって山田役を務めてきた山本圭子さんに代わって、本井えみが新たにキャスティングされている。

　そして10月から放送が始まった『ドラゴンボールDAIMA』では、長年ヤムチャ役を演じてきた古谷が降板したことで、鈴木崚汰に白羽の矢が立った。鈴木といえば『Dr.STONE』七海龍水役や『かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～』石上優役など、さまざまな作品で活躍する若手声優だ。

　『名探偵コナン』では、メアリー・世良を演じていた田中敦子さんが8月20日に逝去されたことから、キャスト変更が行われることに。12月放送の「ホテル連続爆破事件」にて、本田貴子が2代目声優として出演を果たした。

　また2024年は、ファンが長年待望していた人気アニメの続編が作られることも多く、そこでしばしばキャスト変更が生じていた。『劇場版モノノ怪 唐傘』で薬売り役が櫻井孝宏から神谷浩史に代わったことや、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のカガリ・ユラ・アスハ役が進藤尚美から森なな子に代わったことが印象深い。

　さらに7月から放送が始まった18年ぶりのシリーズ最新作『キン肉マン 完璧超人始祖編』では、主要キャストが一新されたことが話題に。主人公・キン肉マン役が神谷明から宮野真守になったほか、ミートくん役に上坂すみれ、テリーマン役に小野大輔、ウォーズマン役に梶裕貴と、今をときめく人気声優たちが勢ぞろいしている。