第77回カンヌ国際映画祭パルムドッグ賞受賞 前代未聞の法廷劇『犬の裁判』初夏公開へ

第77回カンヌ国際映画祭ある視点部門に正式出品されパルムドッグ賞を受賞した映画『Dog on Trial(英題)』が、『犬の裁判』の邦題で初夏にシネスイッチ銀座、UPLINK吉祥寺ほか全国順次公開されることが決定した。
本作は、実話からインスパイアされたフランス法廷コメディ。監督を務めたのは、俳優、ダンサー、作家、演劇監督として活躍するレティシア・ドッシュ。第70回カンヌ国際映画祭カメラドール受賞作『若い女』で2018年のリュミエール賞最有望女優賞に輝き、近年ではジュスト・フィリッポ監督作『ACIDE/アシッド』やアルノー&ジャン=マリー・ラリュー監督作『Le Roman de Jim(原題)』などにも出演している。本作では主人公の弁護士アヴリルを演じながら、監督デビューも果たした。そして、第77回カンヌ国際映画祭パルムドック賞を受賞したコスモスを演じたのは、サーカス犬のコディ。本作では彼の内面や感情を出した演技を見せている
負け裁判ばかりで事務所から解雇寸前のスイスに暮らす弁護士アヴリル(レティシア・ドッシュ)は、次の事件では必ず勝利を勝ち取ろうと決意していた。そんなときある男から、かけがえのない伴侶で絶望的な状況にある犬のコスモス(コディ)の弁護を依頼される。コスモスが3人の人間に噛みついたというのだ。アヴリルは仕方なく、またも勝ち目のない犬を弁護することに。法律で犬は“物”と見なされ、飼い主へ罰金1万フランとコスモスの安楽死を言い渡されるなか、犬が“物”ではないというアヴリルの主張が認められ、前代未聞の犬が被告となった“犬の裁判”が始まる。
あわせて公開された日本版ポスタービジュアルは、「彼は無罪か有罪か?」というコピーとともに、命がかかった裁判を被告犬として法廷の証言台に立つコスモスの姿をメインにデザイン。完全に常軌を逸した法廷劇ではあるが、コミカルに描かれるストーリーと相まって、ポップなビジュアルになっている。
また場面写真では、アヴリルと彼女へ弁護を依頼したコスモスの主人で視覚障かいを持つダリウシュ(フランソワ・ダミアン)の法廷内でのショットや、動物行動学者マルク(ジャン・パスカル・ザディ)と彼に心を許すコスモス、そしてポスタービジュアルにも使われた証言台に立つコスモスが切り取られている。
なお本作は、3月20日から23日にかけて開催される「横浜フランス映画祭 2025」でも上映される。
■公開情報
『犬の裁判』
初夏、シネスイッチ銀座・UPLINK吉祥寺ほか全国順次公開
出演:レティシア・ドッシュ、フランソワ・ダミアン、ジャン・パスカル・ザディ、アンヌ・ドルヴァル、コディ、マチュー・ドゥミ、アナベラ・モレイラ、ピエール・ドラドンシャン
監督:レティシア・ドッシュ
脚本:レティシア・ドッシュ、アン=ソフィー・バイリ
配給:オンリー・ハーツ
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、在日スイス大使館
2024年/スイス・フランス/フランス語/81分/1.85:1/原題:Le Procès du chien/英題:Dog on Trial/字幕:東郷佑衣
©BANDE À PART - ATELIER DE PRODUCTION - FRANCE 2 CINÉMA - RTS RADIO TÉLÉVISION SUISSE - SRG SSR - 2024