『まどか26歳』点滴スランプのまどかを救った2人の男性 やんわりと感じさせる恋の始まり

『まどか26歳』スランプのまどかを救った人物

 「自分の彼氏とか家族だったら、とにかく心配で助けたいって思いが先にきて、ため息なんて出なかったと思います」と城崎に打ち明けられたまどかはまた大きく成長する機会を得た。

 そしてもう1人は菅野だ。点滴スランプの打開策について「初めて点滴が成功した時のことを思い出す」と何気なく彼が口にした言葉が、まどかの心のお守りになる。退院した翌日に早速救急患者として戻ってきた期待を裏切らない橋口(森田哲矢)は、まどかにとって初ルート確保成功者であり、今回の点滴スランプを脱出できたきっかけにもなり、何かと縁深いようだ。

 さらにこの2人の男性の間でクリスマスイブに揺れることになったまどか。救命救急でのまどかの奮闘ぶりを目の当たりにして「違う世界で生きてるんだなぁ」と違いを突きつけられた直人は、なんだか晴れやかな顔で突然彼女に別れを切り出す。直人は最後まで掴み所のないメンズだった。

 そしてまどかが思いがけずクリスマスを一緒に過ごすことになったのは菅野だ。『ドクターK』に憧れて漠然と医師を目指したという本当のところを城崎には話せないと言いながら、まどかは意図せず計算なしに菅野が特別だと伝わっているようなやり取りが、やんわりと恋の始まりを感じさせる。

 城崎を持ってしても「診断がついていない患者、どこが悪いのかわからない患者がどんどん来て、次々判断しなければならない」救命救急は、まだまだ経験値の浅く引き出しの少ない研修医にとっては「自信をなくして当然」だと言うが、その難関で大きく前進を見せたまどか。厳しい言葉を投げかける城崎も結局面倒見が良く、自信を喪失したまどかに「やれることはすべてやって1人でも多くの患者を助けたい。それが医師になった理由だし、今も変わらない。若月と同じだ」と声を掛けていたのが印象的だった。

 背伸びをしすぎない等身大のまどかだが、着実に彼女なりの“なりたい医師像”を掴みつつあるのが感じられる。まどかは最終的にどの科を選ぶのか。「暗い話になるからクリスマスには話したくない」と言う菅野が医師を目指した理由も気になるところだ。

『まどか26歳、研修医やってます!』の画像

火曜ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」

“お医者さんだって、幸せになりたい!”と願う主人公の研修医が、変わりゆく医療現場で戸惑いながらも、ベテラン医師たちの試練に立ち向かい、同期の仲間たちと励まし合って、医師として女子として、人生と向き合う姿を描く。

■放送情報
火曜ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:芳根京子、鈴木伸之、髙橋ひかる、大西流星、吉村界人、小西桜子、渡邊圭祐、堀田茜、佐野弘樹、岩男海史、小松利昌、信川清順、板倉俊之(インパルス)、森カンナ、赤堀雅秋、溝端淳平、佐藤隆太、木村多江、奥田瑛二
声の出演:大塚明夫、大谷育江
原作:水谷緑『まどか26歳、研修医やってます!』『あたふた研修医やってます。』『離島で研修医やってきました。』(KADOKAWA刊)
脚本:前川洋一、船橋勧、松井香奈、村野玲子、原野吉弘
音楽:伊賀拓郎
主題歌:星野源「Eureka」(スピードスターレコーズ)
演出:井村太一、山本剛義、大内舞子
プロデュース:塩村香里、松本桂子
編成:武田梓
製作:TBSスパークル、TBS
©TBS
©Midori Mizutani/KADOKAWA
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/madoka26_tbs/
公式X(旧Twitter):@madoka26_tbs
公式Instagram:madoka26_tbs
公式TikTok:@madoka26_tbs

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「リキャップ」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる