『イカゲーム2』ファン・ジュノ役続投で注目度アップ ウィ・ハジュンの“ギャップ萌え”の妙

ウィ・ハジュンに“ギャップ萌え”!

 さらにウィ・ハジュンの飛躍を後押ししたのは、ソン・イェジン×チョン・ヘインのドラマ『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』で、ユン・ジナ(ソン・イェジン)の弟である大学院生のスンホ役を務めたこと。姉と親友の恋に戸惑いながらも、根底に流れる家族愛や友情から叱咤するスンホ。少しだが結婚式姿も披露しており興味深く、ウィ・ハジュンの知名度を一気に押し上げた作品となった。

『殺人鬼から逃げる夜』©︎2021 peppermint&company & CJ ENM All Rights Reserved.

 翌年公開のラ・ミラン主演映画『ガール・コップス』(2019年)では、クラブで女性を連れ去る犯罪グループのリーダー、チョン・ウジュン役に。コミカルなクライムアクションながら、ウィ・ハジュンの眼光は鋭く、存在感大。ラ・ミランとの乱闘シーンも見ものだ。さらに連続殺人鬼ドシク役を演じた映画『殺人鬼から逃げる夜』(2021年)では、事件を目撃した聴覚障がいを持つギョンミ(チン・ギジュ)をひたすら追いかける様相にゾッとさせられ、イカれたシリアルキラーぶりを見事に表現していた。

 ドラマでも見逃せない活躍が続く。イ・ドンウク×ウィ・ハジュン共演の『バッド・アンド・クレイジー』(2021年)では、ずる賢く出世のために悪事にも手を染める警部リュ・スヨル(イ・ドンウク)の目の前に突然現れる、謎の男・K役を演じたウィ・ハジュン。アクションはもちろん、ブロマンスも味わえる痛快作で、見応え十分だった。サスペンス『シスターズ』(2022年)では、貧しい家庭に育った三姉妹が大金をめぐる事件に巻き込まれるなか、長女オ・インジュ(キム・ゴウン)を手助けするチェ・ドイル役として大いに存在感を発揮。こうしてスリリングな作品にも非常にマッチすることを証明してきた。

『最悪の悪』©2025 Disney and its related entities

 続くノワール・クライム・アクションドラマ『最悪の悪』(2023年)で、江南の犯罪組織のリーダーであるチョン・ギチョル役に。彼の初恋の人であり、組織に潜入捜査中の刑事パク・ジュンモ(チ・チャンウク)の妻であるユ・ウィジョン(イム・セミ)への想いを抱きながらも、公私ともに裏切られるギチョルの姿に胸が締め付けられた。悪い組織のリーダー役が板に付いているウィ・ハジュンだが、ただの悪人ではなく、人間味あふれるリーダー・ギチョルを見事に演じ切り、視聴者を釘付けにした。筆者は同作の来日会見を取材したが、大きな口でビッグスマイルを見せるウィ・ハジュンからは、悪役とは打って変わった少年のような純朴さを感じた。

『卒業』©︎STUDIO DRAGON CORPORATION

 彼の最新ドラマといえば、『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』でも組んだアン・パンソク監督の『卒業』(2024年)。ウィ・ハジュンは、ベテラン塾講師のソ・へジン(チョン・リョウォン)が10年前に名門大学へと送り出した、元教え子のイ・ジュノ役としてロマンスドラマの初主演を務めている。“年下男子×年上女性”の恋愛を描かせたらお手のものといえるアン・パンソク監督だけあって、ドキドキさせる展開はもちろん、ウィ・ハジュンのかわいさが凝縮。筆者は13歳年下夫がいるため、このテーマの作品を観るとわかるところも多い。ウィ・ハジュンの硬派な作品で見せる姿とは違う魅力がぞんぶんに堪能できる同作ゆえに、沼る女性も続出。また、『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』でユン・ジナ(ソン・イェジン)の強烈な母親役を演じたキル・ヘヨンなどが、まったく違う役で登場しているのも面白い。

 こうしてジャンルレスに活躍の場を広げ続けている、ウィ・ハジュン。これからもその動向から目が離せない。

参照
※ https://m.entertain.naver.com/article/052/0002137934

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