『ホットスポット』は誰かに話したくなる! バカリズムが生み出した特別で最高な“宇宙人”

第1話でのハイライトの一つでもあるのは、ファミレスのボックス席で繰り広げられる清美、葉月、美波、高橋の4人による会話のラリー。清美が高橋に能力の披露をOKしてもらい、葉月と美波が高橋と初対面する場面だ。実に台本12ページ分、これが4人のクランクインだというのだから驚きである。会見や事前番組の中で平岩が触れているが、本作で俳優陣は長台詞を暗記しながら、自然な会話劇に落とし込んでいる。決して力まず、まるでファミレスの隣のテーブルで起きている風景のように。

シーンの序盤で、美波が「高橋さんって宇宙人って聞いたんですけど」と含み笑いを発動させる部分があるが、これが台本上なのか、それとも演じる平岩が笑いを堪えきれなかったのか、なんとも判断がつかなかった。けれど、それでこそ日常の中にあるなんでもない会話として成立しているとも捉えられる。会見時には4人の仲の良さが十二分に滲む穏やかな雰囲気が形作られており、第1話以降でさらに自然で、可笑しみを放つ会話劇が繰り広げられるのだろう。

また、本作は『ブラッシュアップライフ』同様、考察要素も存在している。ファミレスのシーンでは、今後登場する人物がすでに姿を見せているという。第1話の冒頭、野間口徹が演じる父らしき人物が息子と温泉に浸かりながら「もう治ったか、そうか」と話しかけている。これはおそらく、夜中にホテルの大浴場に入り、副作用を治していた高橋と重なるシーンでもある。『ブラッシュアップライフ』では、あーちん以外にも人生をやり直している人物がいたが、『ホットスポット』においても高橋以外に宇宙人であることを伏せている人物がいてもおかしくはない。例えば、清美の同僚の由美(夏帆)は、宇宙人の存在を信じていた。

宇宙人の正体は角田が演じる高橋、というのが最大のネタバレとしてこのまま最終回を迎えるのだろうか。きっとこの先も誰かに話したくなる、そんな未知との遭遇が待ち受けている気がしている。
■放送情報
『ホットスポット』
日本テレビ系にて、1月12日(日)スタート 毎週日曜22:30~放送
出演:市川実日子、角田晃広(東京03)、鈴木杏、平岩紙、田中直樹、夏帆、野呂佳代、小日向文世、白石隼也
脚本:バカリズム
演出:水野格、山田信義、松田健斗
プロデューサー:小田玲奈、小田井雄介、櫻井雄一、野田健太
チーフプロデューサー:道坂忠久
音楽:fox capture plan
企画協力:マセキ芸能社
制作協力:ソケット
©日本テレビ
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