『損するのは嫌だから』『完璧な家族』など話題作に出演 キム・ヨンデのイノセントな佇まい
9月27日にファンミーティングを開催し、行定勲監督による初の韓国ドラマ演出作『完璧な家族』にも出演しているキム・ヨンデ。日本での注目度がますます上がるなか、『私たちのブルース』などのシン・ミナとダブル主演を務めている『損するのは嫌だから』が8月からPrime Videoで配信中だ。
キム・ヨンデは、街で“聖人君子”といわれるほど、困っている人やモノを助けたいという“被害を出したくない”精神の持ち主で、仕事ができるコンビニ店員のキム・ジウクを軽やかに演じている。ある日、コンビニの常連客である、シン・ミナ演じる“損をするのが大嫌い”なソン・ヘヨンから「私の新郎になってほしい」と突然頼まれ、偽装結婚することになったことから、ドタバタラブコメディが繰り広げられる。
ヘヨンは、社内恋愛をしていた元カレに社内で二股をかけられていたうえにフラれ、相手は自分の存在を知らないまま、結婚式にも招待されてしまい散々な状態。かつて別の彼氏と付き合っていた時は、コンビニで避妊具を1個だけ買おうとする彼に、「1個? それで足りる? 自分だけ満足して終わらないで」と自ら大量の避妊具を手にして、レジへ持っていくようなデリカシーのなさも。しかも、ジウクが働くコンビニでの出来事だったため、その場面をしっかりジウクに目撃されていたりもする。そのため、生い立ちゆえに応援したい面もあるものの、何かと男運がないへヨンはかわいそうというよりも、クセが強くて自業自得なところもあるとわかるのだ。
しかし、そんなへヨンの性格をある程度把握したうえで、“ニセ夫”となるジウク。コンビニではボサボサの髪に黒縁メガネ姿で一見冴えない男性のように見せながらも、メガネをはずして髪を整えると、まわりが拝むほどのイケメンに変身! まるでマンガのコマ割りのような演出が時折入ったり、輝いたり、薔薇に囲まれたりしながらも、本来のカッコよさをいかんなく発揮している。強気な年上女性×弱気な年下男性という設定は少なくないが、キム・ヨンデ×シン・ミナの組み合わせは、実に相性が良さそうだ。
キム・ヨンデについて、あらためて振り返ってみよう。1996年3月2日生まれの28歳。ソウル出身だが、高校1年生の時に中国に留学し、名門といわれる復旦大学へ。今も特技は「中国語」だという彼は、大学在学中に俳優の道を目指すことになり、韓国へ帰国し、2017年にウェブドラマで俳優デビューした。その後、多くのウェブドラマに出演し、185cmの長身で整った顔立ちゆえに「ウェブドラマ界のプリンス」と呼ばれ、一気に存在感を高めていく。
以降、地上波のテレビドラマにも進出し、2019年に学園ファンタジー『偶然見つけたハル』にメインキャストとして出演した。ロウン(SF9)とキム・へユンと共演し、イ・ジェウクらとともに高校のセレブでイケメン3人組のひとりを好演。この作品自体、マンガがキーとなっているストーリーということもあって、現在配信中の『損するのは嫌だから』同様にところどころマンガ的効果と映像が組み合わされ、まるで少女マンガから抜け出てきたようなルックスのキム・ヨンデにぴったりの役だった。