ダニエル・ラドクリフ、トニー賞受賞の快挙 『ハリポタ』以降の“堅実で愉快な”俳優人生

ダニエル・ラドクリフ、癖のある役選びの理由

 6月16日(日本時間6月17日)に開催された第77回トニー賞授賞式で、『ハリー・ポッター』シリーズの主演で知られるダニエル・ラドクリフが、ミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』での演技が評価され、ミュージカル助演男優賞を受賞。彼にとって、初のトニー賞受賞となった。

 ラドクリフは、これまでも数々の舞台作品で活躍しており、演技力、歌唱力の両方に長けている俳優だ。トニー賞の受賞スピーチでは、作品に関わった人たちや、両親、パートナーのエリン・ダークらへ感謝の言葉を興奮気味に述べ、見ているだけで胸が熱くなった。

 1989年生まれのラドクリフは、2001年に公開された1作目『ハリー・ポッターと賢者の石』から、2011年公開の『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』まで10年間、主人公のハリーを演じ続け、世界中で注目を集めて、人気俳優となった。

 ヒット作に出演した子役出身のスターたちには、トラブルを起こしたり、破滅してしまったりする人も少なくない。『ホーム・アローン』シリーズのマコーレー・カルキンは、彼が築いた財産をめぐって両親が裁判で争い、俳優業が休業に追い込まれたり、薬物所持で逮捕されたりなど、華々しい活躍に大きな影を落とすことに。

 『マイフレンド・フォーエバー』や『ゴールデンボーイ』で知られるブラッド・レンフロは、ヘロインの過剰摂取で25歳の若さでこの世を去り、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』でアナキン・スカイウォーカーを演じたジェイク・ロイドは、警察車両と激しいカーチェイスを繰り広げた末、逮捕された。

ロイドは、後に統合失調症と診断されたと発表されたが、彼もレンフロもカルキンも、ハリウッドでの非日常的な子ども時代を経験したことが、人生に影響を及ぼしたことは想像に難くない。

 そんな中で、ラドクリフもストレスからアルコール依存症に陥り、一時期は両親と疎遠になったこともあったそうだが、彼の両親はカルキンの家族とは異なり、息子が『ハリー・ポッター』シリーズで稼いだ莫大な資産を堅実に管理し、運用して増やしてきたという。ラドクリフは、ロンドンやニューヨークに複数の不動産を所有しており、2010年に公表された彼の総資産は2850万ポンド(日本円で約57億円)、『セレブリティ・ネット・ワース』によれば、現在の総資産は推定1億1000万ドル(日本円で約175億円)とも言われている。

 すでに、今後の生活を心配することがないラドクリフは、収入を気にすることなく、演じたい役を自由に選んで、俳優業を楽しんでいるように思える。『ハリポタ』以降の彼の出演映画を、いくつか振り返ってみよう。

 19世紀末を舞台にしたゴシック・ホラー『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』(2012年)では、愛妻に先立たれたシングルファーザーの弁護士が、恐ろしい呪いの連鎖に巻き込まれていく様子を演じたラドクリフ。ファンタジー・ホラー『ホーンズ 容疑者と告白の角』(2013年)では、恋人殺害の容疑者にされた主人公を演じたが、頭に角が生えるという設定で、異様なビジュアルが印象的だった。

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