ファーストサマーウイカは“同期”にいてほしい俳優 『光る君へ』清少納言も納得の抜擢

ファーストサマーウイカは清少納言にピッタリ

 ファーストサマーウイカ自身、バラエティ番組に出演する際は出身の大阪のことばでサラリと毒舌を吐いたりするが、表情も口調も明るく、爽やかな笑顔の余韻が残る。本作で平安時代中期の歌人の娘を演じながら、話題となったドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)では、テレビ局のプロデューサー役を好演。1986年から2024年にタイムスリップした昭和のおじさん、小川市郎(阿部サダヲ)がカウンセラーを務めるEBSテレビで渚(仲里依紗)の同期の羽村由貴を演じ、憧れの大物脚本家の江面賢太郎(池田成志)とのドラマ作りの悩みをどうにか解決しようと頑張っていた。

宮藤官九郎のドラマ論が詰まった『不適切にもほどがある!』 岡田将生の“正しい”起用も

連続ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)の第7話が放送された。  本作は、昭和の体育教師・小川市郎(阿部サダヲ)が令和…

 同期の渚とのやりとりにしても、リモート会議の進め方にしても存在感を発揮しつつ、妙に自然体。脚本家への対応、仕事ぶりも率直に感想を伝えつつ、流れも完璧に把握しているという有能さが際立った。とくに物怖じせず、好悪はっきりしているところは清少納言のキャラクターを想起させるものがあった。

 第14回「星落ちてなお」の予告には、まひろとききょうが向き合っている場面がある。まひろは、父に代わり女房として働こうとしたが、女房では雇ってもらえず、下女としてなら雇うと言われるが、下女ではまひろのプライドが許さない。貧しい少女に文字を教えるようにはなったが、これといって収入はない。

 ききょうもまひろと同様に自分の才能に見合う仕事がしたいと思っているはずで、まだ生涯の“推し”となる定子とは出会っていない。まひろよりも、ききょうは女房としても先輩で遠慮がちなまひろと違って、新しい環境に飛び込んでいくことも厭わないだろう。ききょうが清少納言として、キラキラ輝く定子との世界を築いていくのが楽しみだ。

■放送情報
『光る君へ』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/ 翌週土曜13:05〜再放送
NHK BS・BSP4Kにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送
出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、高杉真宙、吉田羊、高畑充希、町田啓太、玉置玲央、板谷由夏、ファーストサマーウイカ、秋山竜次、三浦翔平、渡辺大知、本郷奏多、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
作:大石静
音楽:冬野ユミ
語り:伊東敏恵アナウンサー
制作統括:内田ゆき、松園武大
プロデューサー:大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー:川口俊介
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろうほか
写真提供=NHK

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